肝臓 病気 女性。 【肝臓の病気】 肝臓には痛みなどを感じる神経がありません

肝臓病(肝炎)

肝臓 病気 女性

人一倍働き者で、我慢強い肝臓。 少しぐらいダメージを受けても黙って働きつづけてしまうので、病気になっていることに気づきにくいのが肝臓病です。 肝炎とは、いうまでもなく肝臓に炎症が起こった状態で、赤く腫れて熱を持ち、触ると痛みを感じます。 単に「肝炎」というとウイルス性肝炎を指しますが、その他に肝炎を起こす原因として薬剤、アルコール、 アレルギー、中毒などがあります。 日本人の肝炎の約80%が、肝炎ウイルスが原因といわれています。 症状としては、食欲不振・倦怠感・吐き気・嘔吐・黄疸 おうだん ・黄疸が出現する数日前から褐色尿が観察されます。 褐色尿とは、烏龍茶のような色の尿であり、黄疸の進行とともにコカコーラのような黒い色へと変化します。 急性と慢性があり、特に症状の激しいものを劇症肝炎といいます。 肝炎の症状 肝炎の感染原因はなんであっても、症状は似ていますが、発症の仕方や症状の経過から大きく3つに分類することができます。 突然的に発症し一過性の急性肝炎、6ヶ月以上症状のおさまらない(検査数値が正常に戻らない)慢性肝炎、急性肝炎のうち特殊なもので1週間から10日で死に至ることが多い劇症肝炎の3つがあります。 急性肝炎 急性肝炎はウイルスに感染してから数週間から数ヵ月後、または、薬剤を初めて投与されてから数週間後に発症します。 一般的な症状としては、全身倦怠感、食欲不振、黄疸などです。 このような症状がでてしまったら、血液検査などで肝炎の程度や原因を調べる必要があります。 急性肝炎の治療法は入院して安静にしていることが基本です。 食欲がない場合は、点滴を行って体力の維持に努めます。 急性肝炎はほとんどの場合、数ヵ月で症状はおさまります。 急性肝炎の症状の経過 潜伏期 症状はみられません。 前駆期 黄疸に先行して風邪のような症状(全身倦怠感、発熱、頭痛、関節痛、悪心、食欲不振、右脇腹痛など)がみられます。 黄疸期 前駆期の症状が軽快してくる頃、黄疸が見られるようになります。 回復期 ほとんど自覚症状はみられません。 慢性肝炎 急性肝炎の中で約1%の方が劇症肝炎になるといわれています。 初期症状は急性肝炎と同じですが、普通の急性肝炎の場合は黄疸が出て1週間もすると自覚症状が和らいできますが、劇症肝炎の場合はますますひどくなり肝性脳症という意識障害が出るのが特徴です。 最初の症状が出てから8週間以内に肝性脳症が出て、なおかつプロトロンビン時間(肝機能をみる指標の一つで健康な人を100%とします)が40%以下になると劇症肝炎と診断されます。 また、初期症状から10日以内に肝性脳症がでるものを、急性型、それ以降にでるものを亜急性型と分類しています。 劇症肝炎は脳浮腫、感染症、消化管出血、腎障害等の重い合併症を引き起こすことが多く、多臓器不全の病態を示します。 そのため治療は、救命を目的とした全身的なものになります。 劇症肝炎は、肝臓病の中でも死亡率がきわめて高く、70~80%の人が死亡しています。 劇症肝炎の諸症状 肝炎を引き起こす原因によって大きく4つに分類することができます。 日本人の肝炎の約80%を占めるウイルス性肝炎、なかでも日本人に多いA型、B型、C型肝炎の3種類については後で、詳しくとりあげます。 ウイルス性肝炎 肝炎ウイルスが原因で発症します。 現在わかっている肝炎ウイルスはA型、B型、C型、D型、E型、G型の6種類ですが、日本人に多いウイルス性肝炎はA型、B型、C型の3種類です。 薬剤性肝炎 服用した薬剤が原因で肝障害を起こす病気です。 これには2種類あって、薬そのものの毒性が肝臓を傷つけるものを中毒性肝障害、薬によってアレルギー反応が引き起こされ、過剰な免疫反応が肝臓を攻撃するものをアレルギー性肝障害といいます。 アルコール性肝炎 日頃からお酒を飲みつづけていた人が、何日間か集中して大量にお酒を飲むと起こる病気です。 腹痛と発熱をともなって急激に発症します。 自己免疫性肝炎 免疫機構が何らかの原因で異常をきたし、肝障害を引き起こす病気です。 圧倒的に若い女性、または更年期の女性に多いのが特徴です。 A型肝炎 A型肝炎とは A型肝炎ウイルスによって起こる肝炎で、日本で起こる急性肝炎の約40%がA型肝炎だといわれています。 また、A型肝炎は感染力が強いのも特徴で、以前は「流行性肝炎」といわれるほど多発していました。 A型肝炎ウイルスの多くは便の中に排泄されるため、その便によって汚染された飲み水や魚介類を摂取することで感染します。 つまり経口感染です。 現在は日本国内での感染は減少してきていますが、衛生状態の悪い地域を訪れた旅行者が感染して帰国後に発症するケースが増えています。 どんな症状か A型肝炎ウイルスに感染すると、2~6週間の潜伏期を経て発症します。 高熱、全身倦怠感、下痢、食欲不振など風邪に似た症状が現れます。 A型肝炎の場合は、発症が急激であることや発熱頻度が高いことが特徴です。 風邪に似た症状が1~2週間続いた後、黄疸が2~4週間ほど続きます。 症状は一過性で、慢性肝炎に移行することはなく、劇症肝炎になることもまれです。 また、A型肝炎は1度かかると永久免疫ができ、再感染することがないことも特徴です。 治療法は B型肝炎ウイルスによって起こる肝炎で、B型肝炎ウイルスに汚染された血液が皮膚の傷口等から体内に入り込むことによって感染します。 経口感染や空気感染することはなく、原則として個人から個人へ血液感染します。 かつては、輸血で感染する代表的な肝炎の1つでしたが、輸血用の血液のチェック体制が整備されて以来、輸血が原因でB型肝炎に感染するケースはほとんどなくなりました。 現在の主な感染経路は、出産時の母子感染、医療従事者の針事故などによる感染、セックスによる感染などが上げられます。 どんな症状か B型肝炎は、再感染のない一過性感染と慢性化の恐れのある持続性感染があります。 一過性感染とは、B型肝炎ウイルスに感染すると、1~6ヶ月間の潜伏期間を経て急性肝炎を発症します。 症状の程度は様々で、発熱や黄疸などの典型的な肝炎の症状のでる人もいれば、症状の全くでない不顕性感染の人も70~80%いるといわれています。 健康な成人がはじめてB型肝炎ウイルスに感染した場合は、ほとんどが一過性感染です。 また、免疫機構が未熟な幼少期にB型肝炎ウイルスに感染すると、ウイルスを異物と認識できず肝炎はおこらないかわりに、ウイルスも排除されず体内にウイルスを保有した状態、持続感染となります。 このように体内にウイルスを保有してしまう人をキャリアと呼びます。 幼少期の無症候期を経て、10代~30代の間に不完全ながら体の免疫機構が働き、B型肝炎ウイルスを排除しようとするため、肝炎が起こります。 自覚症状はないか、あっても軽いためウイルス排除には至らず、約10%の人が慢性肝炎へと移行します。 治療法は 急性肝炎ではA型肝炎と同様に、安静が治療の基本です。 食欲がないときにはブドウ糖中心の点滴を行い、栄養を与えることが必要です。 慢性肝炎では、肝硬変へ移行するのを食止め慢性肝炎の段階で治癒することが目標です。 治療薬は大きく分けて2つあります。 1つは肝炎ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス剤(インターフェロン)、もう1つは肝臓の炎症を抑える肝庇護薬です。 また、ステロイド剤の投与を突然中止して炎症を悪化させるリバウンド現象を利用した、ステロイド離脱療法があります。 これは慢性肝炎の治療時にステロイドを比較的大量に短期間投与して肝炎を抑制し、その後突然投与を中止します。 そうすることで炎症を再燃させ、急性肝炎の状態に持ち込んでウイルスを排除しようという治療法です。 C型肝炎 C型肝炎とは C型肝炎ウイルスによって起こる肝炎で、B型肝炎ウイルス同様、血液を介して感染します。 しかし、C型肝炎ウイルスは感染力が弱いので、単に血液に触れたぐらいでは感染しません。 そのため、母子感染やセックスによる感染も極めて少なく、日常生活で移ることはほとんどなく、大部分が輸血によるものです。 しかし、C型肝炎の場合は、成人になってから感染すると治りにくく、7~8割の人が慢性化しています。 また、他の肝炎より症状が軽いのも特徴で、発症しても気が付かずに治癒していたり、検診などで慢性肝炎として見つかることがよくあります。 症状は C型肝炎に感染すると、2~16週の潜伏期間を経て、発熱、頭痛、食欲不振、関節痛など急性肝炎の症状が現れます。 しかし、一般に程度が軽く、気づかれないことが多く、7~8割の人が慢性肝炎に移行します。 こうなると自然治癒は極めてまれで、放っておくと初期慢性肝炎から後期慢性肝炎、さらには初期肝硬変から、後期肝硬変へと症状は徐々に進行していきます。 しかし、一般的には慢性肝炎や初期肝硬変では自覚症状が乏しいため、進行した肝硬変となってはじめて全身倦怠感や疲れやすいといった症状があらわれてきます。 治療法は C型急性肝炎も基本的には前述の急性肝炎と同様、安静が基本です。 ただし、C型は慢性化する確率が非常に高い肝炎で、7割ぐらいの人が慢性肝炎へと移行します。 C型慢性肝炎の治療の基本はインターフェロン療法です。 C型慢性肝炎と確定したら、まずウイルス量と遺伝子のタイプを調べます。 これは、インターフェロン療法が適するかどうかを判断するためです。 適さない場合は、一般的には肝庇護薬による治療で肝機能の改善を図ることになります。 肝炎ウイルスの特徴 感染経路 ウイルス 潜伏期間 キャリア 慢性化 特徴 経口感染 (飲食物からうつる) A型 (HAV) 2~6週 なし なし 海外での感染が多く、旅行者が感染してくる肝炎の80%がA型肝炎です。 E型 (HEV) 2~9週 なし なし ネパールやインド、アフリカを中心に発生。 日本では非常にまれです。 血液感染 (血液や体液を通じてうつる) B型 (HBV) 1~6ヶ月 あり あり 成人してからの感染では、特別なケースを除いて一過性の急性肝炎で治ります。 キャリアの人が発症すると慢性化することがあります。 C型 (HCV) 2~16週 あり あり ウイルス自体の感染力は弱いので、母子感染、性行為感染は少なく、C型急性肝炎の人の6~8割は慢性肝炎に移行します。 D型 (HDV) 1~6ヶ月 あり あり 単独では発症しないで、B型肝炎ウイルスと同時感染するか、B型肝炎キャリアに感染します。 日本ではまれです。 肝臓病(肝炎)の検査と診断 肝臓の障害は、肝細胞に異常がある場合と、胆石などによって胆汁の流れに異常がある場合の2通り考えられますが、血液検査によって原因を突き止めることができます。 検査の結果、血液中の成分が正常範囲と比較して大幅な増減がみられる場合、肝臓自身に障害が起きていることがわかります。 また、肝炎ウイルスの感染が疑われるときには、ウイルスマーカーの検査も行います。 検査項目 基準値(参考値) この検査でわかること GOT(AST) 10~40単位 肝細胞の破壊によって数値が増加する酵素。 正常値より高くなるほど損傷の程度がひどくなります。 アルコール性肝障害のとき、著しく上昇します。 ALP 50~260単位 肝臓や胆道系に異常があって胆汁の流れが悪くなると、数値が上昇します。 LDH 200~450単位 肝細胞が障害されたり破壊されると、血液中に流出して値が上昇します。 ChE 170~440単位 肝細胞の働きが低下すると、血液中の数値は低くなります。 ただし、脂肪肝のときは上昇します。 血清総たんぱく 6. 5~8. A/G比 1. 1~2. 0 肝機能が低下すると、血液中のアルブミンは減少し、グロブリンは増加するために低値を示します。 ZTT・TTT ZTT=3~12単位 TTT=0~4単位 血漿たんぱくの異常を調べます。 肝機能が低下していると高値を示します。 PT(プロトロンビン時間) 10~12秒(70%以上) 血液が凝固するまでの時間 秒 をみます。 肝障害があると血液が固まりにくくなるため、時間が延長します。 血清ビリルビン 0. 2~1. ICG 10%以下(15分停滞率) 肝硬変などで障害が進むと、肝臓への血流が低下して値が高くなります。 画像診断 肝臓病の診断に使われる主な検査は超音波、CT、MRIの3つです。 これらの画像診断では、肝臓の大きさ、形、腫瘍の有無、血管の状態などがわかります。 検査項目 長所 短所 超音波:エコー検査• 痛みがない• X線を使用していないので何回でも受けられる• 1cm以下のがんを発見できる• 熟練度で診断に差が出る• 肥満の人は、皮下脂肪がじゃまして診断しづらい CT:コンピュータ断層撮影法• 超音波では写しにくい部分も撮影できる• 画像の再現力が超音波にまさる• 技術に依存せず画像に客観性がある• 放射線を使用しているので頻繁に使用できない• 撮影時に被験者は息を止めなければならない MRI:磁気共鳴画像検査• 画像が縦、横、斜めと自由自在• 病変の全体像や隣接臓器との位置関係を把握できる• 時間がかかる(約40分)• 画質が一定でない• 機械が高額 肝生検 血液検査や画像診断が進歩してきたため、肝生検が必要なケースは減ってきましたが、確定診断を行うときには肝生検が必要です。 肝生検とは肝臓に針を刺し組織を採取して、その組織を顕微鏡で見て診断を行うものです。 この検査は、麻酔を使って行いますので痛みはありませんが、肝臓に傷をつけるため、検査後は安静にしていることが必要です。 肝臓病(肝炎)の治療法 肝炎はそれぞれ急性、慢性の症状がありますが、急性肝炎の時は安静にしておくことが基本です。 食欲がなく栄養を十分に取れないときには、ブドウ糖を中心とした点滴により栄養を補います。 しかし、B型肝炎やC型肝炎の方の中には炎症が治まらずに慢性化し、薬による治療が必要になる場合もあります。 薬物療法を始める前には必ず、血液検査や肝生検を行って、病気の進行度や治療効果、副作用発現の可能性などを評価しておくことが重要です。 その上で、インターフェロン療法でウイルスを体外へ排除し治癒を目指すのか、対症療法として肝庇護剤を使用して肝臓の炎症を抑える治療を行うかを決定します。 ここでは、一般によく使われている薬の効果などについて、できるだけ簡単に説明していきます。 分類 特徴 抗ウイルス剤 インターフェロン 現在の薬物治療の中で、治癒が望める唯一の治療法です。 インターフェロンは肝炎ウイルスの増殖を抑え、ウイルスの核酸も最終的に破壊してしまうと考えられ ています。 しかし、このお薬は効く人、効かない人があり、治療を開始するための条件が決められています。 また、発熱・全身倦怠感など副作用が多いことも知 られています。 肝庇護剤 グリチルリチン製剤 この薬の詳細な作用機序はいまだに不明です。 抗アレルギー作用、炎症による組織の障害の抑制、組織の修復の促進、肝細胞膜の保護などの作用があることが知られています。 治癒は望めませんが、炎症を抑えることで肝硬変への進行を食止めることが大切です。 小柴胡湯 肝内の炎症を抑制し、免疫力を調節するうえ、線維の増殖も抑えることが知られています。 インターフェロンとの併用で間質性肺炎といわれる重篤な副作用が発生することがわかっています。 ウルソデオキシコール酸 肝臓を保護する作用や、胆汁の流れを改善する作用があり、免疫調節作用もあるといわれています。 低アルブミン血漿改善薬 アミノ酸製剤 血液中のアルブミンと呼ばれる肝臓由来のたんぱく質が増加し、腹水や下肢の浮腫が消失し、脳症が改善されます。 治験は本人の自由意志で参加することが出来ます。 強制ではありません。 治験を途中で中止することも可能です。 一般の診察より詳しい検査や診察が行われ、自分の体や病状をより詳しく知ることができます• 治療方法の選択肢が増え、効果の期待できる薬や最新の医療をいち早く受けることができます• 治験薬や検査にかかる費用の全額(または一部)を製薬会社が負担してくれます• 治験薬を服用している間の薬剤費が軽減される場合があります• 治験に参加することは、病気で苦しんでいる患者さんに役立つことになり、医療の発展という社会貢献につながります。

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肝臓病・肝臓の病気・肝臓の疾患の種類一覧

肝臓 病気 女性

症状なくても必ず検診結果の確認を 高木万起子 愛知 名南病院 医師 (内科) 肝臓は「沈黙の臓器」と言われます。 食べ物が直接通過する臓器ではないこと、再生能力が高いこと、病気にかかっても症状があらわれにくいことから、こう呼ばれるようです。 ところが、2010年に厚生労働省が出した「人口動態統計」によると、年間3万人前後が肝臓がんで死亡しています。 これはがんによる死亡者数でみると、肺がん、胃がん、大腸がんに次ぐ多さです。 実は、肝臓がんはもともと肝臓に慢性の病気(慢性肝疾患、主に慢性肝炎)を抱えている人がかかりやすい特徴があります。 よく「たばこを吸う人は肺がんに なりやすいから」と、禁煙を勧められますね。 同じように、肝臓がんと慢性肝疾患は強い因果関係があります。 肝臓がんの予防のためには、肝臓の病気を早くみ つけて治療することが重要です。 図1 部位別がん死亡数(2009年) 肝臓の病気とは では肝臓の病気とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。 お酒が肝臓を悪くするのは有名ですね。 ウイルス感染、薬の副作用、免疫異常、さらにはメタボリック症候群などです。 さらに、急性か慢性かでも区別されます。 肝臓の障害の程度でも分類され、一般的に肝炎(肝障害)、肝硬変、肝不全の順に進行し、重くなります。 しっかり管理したい肝硬変 肝硬変や肝不全などの肝臓の病気が進行した状態では注意が必要です。 肝硬変になると肝臓がんになる確率がさらに高くなりますし、肝不全は文字通りそのはたらきを失った生命の危険がある状態だからです。 慢性の肝疾患が進行して起こる肝硬変は、肝臓がんの発生や肝不全(肝臓がそのはたらきを失った状態)を引き起こしやすくなります。 本来、肝臓へ流れてい くはずの血液もとどこおるため、食道や胃に静脈瘤ができやすくなり、破裂すると大出血するおそれがあります。 肝硬変の原因はさまざまです。 西洋では飲酒により肝硬変に至ることが多く、日本ではウイルス性肝炎が肝硬変になる原因の約8割を占めています。 しかし原 因が判明すれば、肝臓の炎症を抑え、肝硬変に進むのを防ぐ治療ができます。 その結果、がんを防ぐこともできるのです。 日本に多いウイルス性肝炎 ウイルスが原因でおこるウイルス性肝炎の中では、日本ではC型肝炎がもっとも多く、慢性肝疾患の約6割を占めます。 B型肝炎は1~2割です。 どちらも血液を介して感染します。 一方、A型肝炎ウイルスやE型肝炎ウイルスは食物を介して感染します。 肝硬変を招くウイルスとして問題になるのは、B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)です。 というのも、A型肝炎ウイルスやE型肝炎ウ イルスが原因で起こる肝炎は慢性化することはなく、またD型肝炎ウイルスはB型肝炎ウイルスと共存しないと生息できない特殊なものなので、日本ではほとん ど発症する例がありません。 B型肝炎は免疫が確立する年齢を過ぎれば、感染しても、原則として慢性化することはありません。 しかし免疫ができていない時期、たとえば出産時に新生児 に感染した場合(母子感染)などでは、ウイルスを排除できず感染が持続してキャリアとなり、その中で1割程度が慢性肝炎へ進行します。 C型肝炎ウイルスは、成人が感染しても、おおかた持続感染し、慢性化します。 ウイルスが自然に排除され、治癒することもあります。 診断は 飲酒、ウイルス感染、薬の副作用、免疫異常、さらにはメタボリック症候群など肝臓の病気の原因は多岐にわたります。 ウイルス感染や免疫異常の有無は血液検査でわかります。 さらに肝臓の状態を把握し、がんができていないか調べるために、エコー(超音波検査)やCT(X線による断面撮影)などの画像検査をおこないます。 診断 や病気の進行度を確認するために、肝生検(体の外から肝臓に針を刺して組織を採り、顕微鏡で肝臓の細胞を調べる検査)がおこなわわれることもあります。 治療について お酒や薬が肝臓の病気の原因になっている場合は、原因の除去(禁酒、薬の中止)が必要です。 免疫異常で起こる場合は、ステロイド薬が必要となることがあります。 ウイルス性肝炎の治療は、慢性C型肝炎はインターフェロン療法(注射)、慢性B型肝炎は核酸アナログ製剤(飲み薬)による治療が中心となります。 いずれ も高額な薬ですが、医療費助成制度があり、所得に応じて経済的負担は軽減されます。 キャリア(ウイルスに感染していて発病していない状態にとどまってい る)か肝炎か肝硬変か、またウイルスの種類や血液中のウイルスの量などでも治療法は異なります。 慢性C型肝炎を治療するインターフェロン療法は、1992年から保険でおこなえるようになりました。 リバビリン(飲み薬)と併用したり、インターフェロ ン自体が改良されるなど治療法が進化し、治療成績が向上してきました。 昨年は新たにプロテアーゼインヒビターという種類の新薬も認可され、より高い治療効 果を期待できるようになりました(現時点では基準を満たした医療機関でしか取り扱われていません)。 一方、慢性B型肝炎の治療には、核酸アナログ製剤を投与します。 ウイルスを抑制する効果だけでなく、肝機能の改善、がんの発症を抑えるなど、さまざまな効果のある薬です。 慢性B型肝炎と慢性C型肝炎の治療法は日進月歩です。 治療を躊躇している人も、今までの治療でうまくいかなかった患者さんも、ぜひかかりつけの先生に相 談してみてください。 必要なら専門の先生に紹介してもらうといいでしょう。 肝炎最近の話題〈その1〉 生活習慣病に関連する肝臓の病気 近年、B型肝炎ウイルスにもC型肝炎ウイルスにもかかっていないのに、肝臓がんを発症する割合 が増えてきました。 その中で注目されているのは、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)です。 これは、脂肪肝で、飲酒量が少ないにもかかわらず、肝臓がアル コール性肝炎と同じような炎症を起こすものです。 肝炎の状態から肝硬変にすすみ、がんを発症する例もあります。 「たまたま血液検査をして肝臓の数値が高かったが、肝炎ウイルスが検出されず、お酒も飲まない」という場合、NASHの可能性が疑われます。 突然、肝臓 がんがみつかることもあり、診察にあたる私自身「肝臓に悪い生活を送っていないのに、なぜ?」と割り切れない思いにかられることもあります。 原因は、まだ 解明されていません。 NASHの診断は肝生検によりおこないますが、血液検査の数値を組み合わせて診断する(スコアリング)試みもされています。 NASHであれば、ウイルス性肝炎と同様に定期的な血液検査が必須です。 肝炎最近の話題〈その2〉 新しいタイプのB型肝炎(1) B型肝炎のなかに、健康な成人がかかっても慢性化する頻度が高いタイプが増えてきました。 このタイプのB型肝炎は、主に都市部で感染が確認され、性交渉がきっかけで感染することが多いようです。 いわゆる性病で検査を受けるときには、B型肝炎ウイルスへの感染の有無も確認する必要があります。 この新しいタイプのB型肝炎ウイルスが検出されれば、 抗ウイルス療法を考えます。 HIV(後天性免疫不全症候群=エイズの原因となるウイルス)も同時に感染していれば、HIVの治療ができる専門の病院での治 療が必要です。 抗ウイルス薬である核酸アナログ製剤のほとんどがHIV感染症の治療にも効果を発揮する可能性があるからです。 新しいタイプのB型肝炎かどうかは、血液検査でわかります。 肝炎最近の話題〈その3〉 新しいタイプのB型肝炎(2) 健康な成人がB型肝炎ウイルスに感染して治癒した場合、以後、血液中にウイルスは検出されず、 肝炎を発症することはありません。 しかし免疫抑制薬や抗がん剤の治療を受ける場合は、例外的に注意が必要です。 なぜならこの場合、血液中にウイルスがふ たたびあらわれて検出されるようになり、肝炎を発症する場合があるからです。 この現象は「de novo B型肝炎」「HBV再活性化」などと呼ばれ、症状が急激に悪化する可能性があります。 そのため、免疫抑制薬や抗がん剤の治療をおこなう前にはB型肝炎ウイ ルスに感染したことがないかを調べる必要があります。 感染歴の有無は血液検査(HBs抗原、HBc抗体)を調べます。 検査をして1つでも陽性反応があれば、血液中のウイルス量を調べ、ウイルスが検出されれば抗ウイルス剤(核酸アナログ製剤)を投与します。 もちろん、抗 がん剤や免疫抑制薬の投与を受ける人がB型肝炎ウイルスのキャリアや慢性B型肝炎であるとわかっている場合は、ウイルス量を確認して抗ウイルス剤を投与し ます。 さいごに 肝臓の病気は症状がないことも多いため、気づかないうちにかかっているかもしれません。 健診を受けたり、医療機関にかかる機会があれば、ぜひ肝臓の病気のことを思い出し、検査結果を確認してください。 イラスト・井上ひいろ 肝臓の病気 QアンドA Q.慢性B型肝炎や慢性C型肝炎は、どのようにしてかかるのですか? A.主に、感染している人の血液が 血液中に入ることによって感染します。 過去には、集団接種時の注射針の共有により感染が拡大したこともあります。 輸血や性交渉のほか、出産時に母親から感 染することもありました。 いまは充分な対策が講じられているので、以前に比べて患者さんは減っています。 医療従事者は、感染している人の血液が傷口に触れ たり、注射の際に注意が必要です。 Q.血液検査は、どの項目の数値をみたらいいですか。 このうちGOT(AST)は肝臓以外の病気で異常値を示すことがあります。 Q.家族にB型肝炎ウイルスキャリアがいます。 自分が感染する心配はありませんか? A.血液検査をして感染していないか確認しましょう。 日常生活で感染することはまずありませんが、万が一のことを考えて、家族全員がワクチンを接種することをお勧めします。 Q.B型肝炎やC型肝炎にかかっていないか心配です。 A.輸血した経験があるなど感染の 可能性がある場合は、特に血液検査が必要です。 健康増進法による肝炎ウイルス検診、協会けんぽ(中小企業のサラリーマン向けの健康保険)による肝炎ウイル ス検診、保健所などにおける肝炎ウイルス検査があります。 無料になる場合が多いので、ぜひ血液検査を受けてみましょう。 また、国の過失により、集団予防接種などで注射器が連続使用されたことでB型肝炎に感染したり、止血剤として使用された血液製剤からC型肝炎に感染して いることもあります。 これまで「大丈夫」と言われていた方でも、ご心配な方は近くの医療機関にてご相談ください。 Q.C型肝炎にワクチンはありますか。 A.残念なことにないのです。 また、肝炎ウイルスに対するワクチンに他にはA型肝炎ワクチンがあります。 慢性化することはありませんが、アジアなどに海外旅行をされる際、予防策としてA型ワクチン接種を考えるといいでしょう。 いつでも元気 2012. 5 No. 247.

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肝臓の病気が、まるわかり!!

肝臓 病気 女性

なぜ肝硬変になると、「女性化乳房」という症状が起きるのでしょうか? 【目次】• その後、正常であれば、女性ホルモンは肝臓で分解されるのですが、お酒を飲み過ぎて、肝硬変になりが落ちると、女性ホルモンが肝臓で分解できず、体内に蓄積して、乳腺が発達し、男性の胸が女性のように膨らんでしまうことがあるそうです。 肝臓の病気の症状は自覚症状が少ないので、「女性化乳房」が肝機能低下のサインの一つとなります。 また、女性化乳房とともに、ワキの毛が少なくなったり、によれば、睾丸が小さくなったり(睾丸萎縮)することもあるそうです。 【関連記事】• 肝硬変は、自覚症状が出た時にはひどくなっていると考えられるので、肝硬変にならないように予防するためにも、定期的に血液検査で肝臓の機能をチェックするようにしましょう。 ただ、タンパク質は糖質や脂質のように体に貯蔵する仕組みがなく、過剰に摂取すると腎臓に負担をかけることもあるので、必要な分だけ毎日摂ることが重要です。 1日の目安としては、卵1個、魚1切れ、肉1切れ(80グラム程度)、豆腐半丁を目安にしましょう。 【関連記事】• Lーシステイン によれば、L-システインは肝臓の代謝促進に欠かせないそうで、また美肌やシミ対策など肌の代謝のためにも重要なのだそうです。 L-システインは、雑穀やハチミツ、柑橘類の皮などに多く含まれているそうです。 タウリン 肝臓(脂肪肝)に良い食事・食品は、を含む食品です。 肝臓から分泌される胆汁酸には、コレステロールを排泄させる働きがありますが、タウリンを含む食品を摂取するによって胆汁酸の分泌が増え、血液中のコレステロール値も下がります。 また、タウリンには、や肝臓の有害ミネラルである毒素を濾過する機能をUPさせてくれます。 つまり、タウリンが肝臓に入ると、まず肝臓内の中性脂肪を取り除きます。 さらに肝臓から脂肪を外に排出する働きをしてくれます。 食事療法としては、タウリンを含むカキなどを食事に取り入れましょう。 不飽和脂肪酸やオメガ3脂肪酸の油 不飽和脂肪酸は、を増やし、を減らす働きがあると言われています。 また、オメガ3脂肪酸は、を減らす効果が期待されています。 緑茶 によれば、の患者がお茶カテキン飲料を飲んだところ、脂肪が減りが改善したそうです。 非アルコール性脂肪肝が起きる原因としては、活性酸素が原因なのだそうで、その改善にはの高いものがよいようです。 レンコン プロアントシアニジンは、のの元になる脂肪酸が作られることを防ぐことで、肝臓に脂肪として蓄積されるのを抑えてくれるそうです。 プロスタグランジンを肥満・糖尿病のマウスに3週間投与した実験によれば、肝臓の中性脂肪濃度が62%減少したそうです。 「ま」は豆類。 「ご」はゴマ類。 「わ」はわかめなど海藻類。 「や」は野菜類。 「さ」は魚(魚介類)。 「し」はしいたけなどきのこ類。 「い」は、いも類。 この食事は、肝臓にどのような影響をもたらすのでしょうか。 脂肪抑え目でミネラル・ビタミン・繊維質が多く、の治療になると考えられるそうです。 また、を抑えるために効果的な等を含む良質なたんぱく源を多く摂っていることもよいそうです。 オルニチン アンモニアは細胞内でのエネルギー生産を妨げるため、疲労にも関係するとされており、肝臓で解毒機能が正常に働いていないと、アンモニアが解毒されず、疲労がたまってしまうと考えられます。 そこで、最近では、オルニチンを含む食品を食べることが注目を集めています。 は、腹部の右上で、横隔膜の下にあります。 みそ:味噌は肝臓内に肥満を予防するを作る 緑茶:カテキンはの上昇を緩やかにする カツオ節:ヒスチジンは満腹中枢を刺激して、食べ過ぎを防いでくれる 【関連記事】• 3.食後にごろ寝する ごろ寝をするときに、頭と足を20~30cmほど高くすることによって、肝臓に血液が集まり、肝臓の働きが活性化して、代謝アップにつながるそうです。 10~15分ほどでOK。 30分以上してしまうと、逆効果になってしまうそうです。 C型肝炎・NASHの人は鉄分の摂り過ぎには注意! 肝臓に良い食事は、肝臓の状態によって変わってきます。 C型肝炎・NASHの人は、肝臓にたまった鉄が酸化することで、肝臓に炎症を引き起こすことがあるので、のとりすぎに注意しましょう。 魚や肉に含まれる赤身や内臓には鉄分が多く含まれます。 40代・50代の美容法• 40代・50代に必要な栄養• 40代・50代の健康・美容チェック• ギフトマナー• 健康ギフトにえごまそば• グループサイト•

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