花 咲く いろは。 花咲くいろは・2期アニメの放送日はいつ?

花咲くいろは

花 咲く いろは

石川県の山間部に小さな温泉街があります。 わずか8軒のお宿が並ぶ静かな温泉街「湯涌温泉」。 金沢の奥座敷とも言われる、知る人ぞ知る名湯です。 開湯から間もなく1300年という長い歴史を持つ温泉街です。 そんな静かな温泉街が、近年 「ぼんぼり祭り」というお祭りをきっかけに、多くの観光客を集めるようになりました。 出典: この「ぼんぼり祭り」は、もともと『花咲くいろは』というアニメーション作品のなかで描かれたフィクションのお祭りがルーツでした。 フィクションの世界で描かれたお祭りが2011年に現実のものとなってから、2018年で8回目の開催となります。 出典: 出典: 虚構のはずだったお祭りが現実世界で再現され、なおかつ、多くの人々に支持されて、毎年開催されているのです。 しかも、2011年に初めて催行されて以来、毎年、順調に参加者が増えているというから驚きです。 アニメーション作品とのタイアップで観光客の誘致を図る自治体は多いですが、「ぼんぼり祭り」ほど綺麗な成功を収めた(収め続けている)事例は、非常に珍しいと言えるでしょう。 アニメーション発祥の催事が何年も続く、このような事例は全国的に見てもきわめてまれです。 なぜ人気が失速すること無く、毎年、大盛況を収めているのでしょうか。 北陸地方の地域振興に大きな活力を与えたくれたぼんぼり祭り。 今回は、そんな「ぼんぼり祭り」の軌跡を振り返ってみたいと思います。 花咲くいろはとぼんぼり祭り 2011年の4月から9月にかけて放送された『花咲くいろは』。 女子高生たちの青春ドラマに 「お仕事・働く」という要素を加えた良質なアニメーションとして世に出たこの作品は、多くのファンを生み出しました。 制作会社のP. WORKS(以下、ピーエーワークス)の10周年記念として、完全オリジナルのアニメーション作品として生み出されたのがこの作品だったため、相当気合いを込めて作られた作品であることは言うまでもありません。 そんな『花咲くいろは』の主人公の松前緒花(まつまえおはな)が働くことになったのが、架空の「湯乃鷺温泉」(ゆのさぎおんせん)という温泉街でした。 そのモデルとなったのが 石川県金沢市の湯涌温泉街です。 金沢市から車で数十分、中山間部にあることから定住人口は100人にも満たない、とても小さな温泉街です。 湯涌温泉 『花咲くいろは』の制作会社であるピーエーワークスは本社が富山県ということともあり、湯涌温泉にとても近い場所に位置しています。 地図で見るとよくわかりますが、本社スタジオから、車でわずか40分程度の位置関係。 ピーエーワークスは地元に密着した取り組みを行っていることでよく知られたアニメーション制作会社です。 こうした立地関係もあり、作品の舞台として湯涌温泉が選ばれたものと思われます。 「湯涌温泉を作品の舞台にしたい」とピーエーワークスから声をかけられた、観光協会の山下新一郎さんは当時のことを次のように語っています。 当時、青年部の代表だった私のところへ話が回ってきたのです。 個人的にはアニメはあまり見る方ではなく、昔見た「サザエさん」が最後だったと思います。 最初は正直、「うさんくさいな~」とも思いました。 でも、「力を入れて作る」と言われ、制作会社の熱意に押されました。 私たちも温泉利用者が年10%の勢いで減っていたので、現状を変えるために何かしたいという思いもあったのです。 アニメの舞台になった他の地域では、ファンと住民の間でトラブルがあることも耳にします。 湯涌は元々年配の常連客が多いところ。 そこへいわゆる「アニメオタク」が来るようになると、客同士のトラブルが起きないかや、逆にそういった若い人たちにここが受け入れられるのか、など。 朝日新聞(この人に聞く)湯涌温泉観光協会副会長・山下新一郎さん /石川県 より引用 ぼんぼり祭り開催まで まず最初に大きな動きがありました。 それが2011年4月のイベントです。 放送が始まって間もなくのこと。 『花咲くいろは』とタイアップして、湯涌温泉が実施したイベントが想像以上の反響を呼んだのです。 「アニメ効果は絶大」と語るのは、湯涌温泉観光協会の大田忠吉事務局長。 4月に行ったイベントでは、開始の5時間前からファンが長い列をつくった。 同協会は5月から、石川県内の各地を背景にした登場人物のポスターを5枚1組で販売。 2000組が約3カ月で売り切れた。 中には1人で10組以上購入した人もいたという。 同協会の9旅館の今年7、8月の宿泊者数は、前年に比べ26%増えた。 宿泊客はこれまで県内の人が約6割を占めていたのが、逆転して県外の人の割合が高くなったといい、大田事務局長は「アニメで『湯涌温泉』の知名度が全国的に上がったため」とみている。 19 地方版/石川 21頁』より引用 次いで、その年の夏。 作品の放送も中盤から後半にかかった頃、たくさんのファンが聖地である湯涌温泉を訪れました。 この結果、湯涌温泉の観光客を 前年比で5%も増やすという大きな経済効果を生み出しました。 2011年は東日本大震災という大きな災害に見舞われた年だったため、日本中の温泉街の観光客が減ったにもかかわらず、小さな温泉街が観光客数を伸ばすというなんとも珍しい現象が発生したのです。 2011年、石川県内の温泉地では唯一客足を伸ばしたということがわかっています。 当時の湯涌温泉の様子を、8月10日付けの日経新聞は次のように報じています。 湯涌温泉は金沢市の中心街から車で約20分と近く、金沢の奥座敷といわれる。 「花いろ」の主人公が働く旅館は実在しないが、登場する街並みを求めて訪れるファンは多い。 旅館「あたらしや」は日帰り入浴とランチの客が増えたほか、週末はファンとみられる若い男性客が3~4組ほど宿泊するようになった。 旅館9軒、収容人数が約400人の湯涌温泉にとって、花いろ効果は小さくない。 宿泊と日帰りの合計客数は東日本大震災が発生した3月に前年同月比15・4%減に落ち込んだ。 5月に同8・5%増、6月に同1・0%増と回復した。 日本経済新聞『観光客増、アニメ一役、「花咲くいろは」、舞台は湯涌温泉、ピーエーワークス制作。 具体的な数値として観光客の増加が指摘されています。 ファンのパワー、恐るべし。 ここで注意しておかないといけないことがあります。 アニメの放送とともに、ファンがモデルとなった地域の観光に訪れる、 「聖地巡礼」そのものは2011年当時、それほど珍しい現象ではありませんでした。 2011年の時点で「秩父市」「久喜市」「聖蹟桜ヶ丘」「和歌山県御坊市」「長野県大町市」など、すでに聖地巡礼で多くの観光客を集めている先例は数多くありました。 『花咲くいろは』の本当にすごいところは、ムーブメントを一過性で終わらせなかった点にあります。 第1回ぼんぼり祭りが開催 地元側からの要請により、ついに現実のものとなる機運が高まったぼんぼり祭り。 2011年の7月に行われた、ぼんぼり点灯式には500人が参加。 10月に開催されたぼんぼり祭り(お祭りの本番)では、なんと5000人もの観光客が湯涌温泉を訪れました。 ぼんぼり祭りは、神社から道に沿って「ぼんぼり」を吊るし、そのぼんぼりの下にのぞみ札という願いを書いた札をつるします。 これが神社に住まう神様の道しるべとなり、その灯りが神様を導くというものです。 出典: もともと舞台となる湯涌稲荷神社には、ぼんぼり祭りといったお祭りはありませんでした。 アニメの中の完全な虚構のお祭りだったのです。 虚構のお祭りを現実のものとするために、地元の観光協会と制作会社ピーエーワークスがタッグを組み、作中の祭りを丁寧に再現したことが語られています。 以下は、朝日新聞社によるぼんぼり祭り実行委員長の山下新一郎さんのインタビュー記事です。 湯涌温泉観光協会が、制作会社と検討を重ね、ファンの声も参考に準備した。 湯涌ぼんぼり祭り実行委員長の山下新一郎さん(40)は「アニメ目当ての一過性の祭りにするつもりはなかった。 ファンの方の思いも大切にしながら、新しい地域の祭りとして育てていきたい」。 これを作品のクライマックスに持ってくると聞き、良い話だなと思い、実際にやってみたいと考えたのです。 最終回放映の翌週の昨年10月に第1回を開いたので、準備はアニメ制作と同時進行でしたね。 気をつけたのは「声優を呼ぶようなアニメイベントにしない」ということ。 イベント臭は一切排除し、伝統的なお祭りとして定着してほしいという思いからです。 温泉地としての本質を見失わないためです。 今後も、多くの人に湯涌温泉を知ってもらい、来てくれたお客さんに安らぎを提供できる場にしていきたいです。 朝日新聞(この人に聞く)湯涌温泉観光協会副会長・山下新一郎さん /石川県 より引用 こうした記事からもわかるように、ぼんぼり祭は、伝統的なお祭りとして定着させることを徹底的に意識して作られたものであることがわかります。 一過性で終わらせないために 単なるアニメファンのためのイベントとして終わらせるのではなく、「本当のお祭り」の勢いで作られたぼんぼり祭りは、以下のような特徴を持っています。 ファンのためのイベントではない• ファンに対して特別なサービスがあるわけではない• 地元の伝統あるお祭りという体で構想されている• アニメ色は排除して作られている• 『花咲くいろは』を知らなくても楽しめる• 地元の人が参加できるような仕組みがある 昼間は露店やグッズ販売。 夜は壮麗な行列が行進し、のぞみ札を焚き上げるという神事が執り行われる・・・。 何も知らない人がこのお祭りを見れば、地域の伝統的なお祭と勘違いしてもおかしくはないでしょう。 なにしろ神職まで登場し、本格的に祈祷が行われるくらいです。 実際に、アニメ発祥の祭りであるということを知らずに、参加する方もいらっしゃるそうです。 加えて、地域の祭りとしての色を濃くしていくため、地元の方が演奏をしたり、歌を歌ったりという演目が取り入れられています。 金沢学院高等学校の和太鼓演奏などはその最たるものでしょう。 地元の人々の発表の場、交流の場、といった側面を強くすることで、地域のお祭りという印象はさらに強いものになっていきます。 adoptの御二方、想定外の?素敵なパフォーマンス、ありがとうございました。 この後、15時からは『三社員』の皆様によるフルート演奏が行われます。 この後18時からも再び御登場頂きますのでご来場の皆様、ぜひお楽しみ下さい。 ぼんぼり祭りは、あくまでも地元の祭りという立ち位置で開催することで、この課題をクリアしています。 アニメのファンから地域のファンに 『花咲くいろは』は、温泉街の旅館をテーマにした作品ということもあり、ファンたちは必然的に宿に泊まることになりますよね。 大好きなアニメの舞台で温泉に入るわけです。 そんな夢心地の状態で「金沢の奥座敷」の一級のおもてなしを受けたわけです。 ここで多数のリピーターが誕生しました。 山あいの静謐な土地柄も多くのファンの心をがっちり掴んでいるようです。 実際、金沢市街とは少し距離があるため、周囲は山や田畑だらけ。 そんな日本の原風景を抱えた湯涌温泉は、多くの人々の心に響いたようです。 同事務所にある、ファンが記念に寄せ書きするノートには、そんな言葉が並ぶ。 ノートは現在3冊目。 全国から訪れたファンが書き込み、中には韓国語や中国語もあった。 湯涌温泉で、石川を訪れたのは2度目という、東京都の大学生の男性(20)に会った。 「アニメで見た場所と現実が一致すると感動する。 作中の風景は美しいが、実際の風景もよかった。 アニメがなければ石川県に来ることはなかった」と、興奮気味に語った。 19 地方版/石川 21頁』より引用 『花咲くいろは』による地域振興が成功した要因として、ファンが宿泊し滞在することのできる場所があった(作品の舞台が温泉街なので当然宿泊することができる。 しかも湯涌温泉という上質な観光地だった)という点も忘れてはいけませんね。 年々増加する参加者 あくまでの地域の伝統の祭りとして作り上げられたぼんぼり祭り。 そうしたこだわりが功を奏したのか、毎年開催するたびに参加者が増えていることが明らかになっています。 リピーターだけでなく、新規の参加者も増えているようです。 以下、参加者の推移です。 きれいに参加者が増加していますよね。 息切れするどころか、毎年、参加者が増えるという立派な催事に成長しました。 金沢市も本気 このぼんぼり祭りに対して、いかに金沢市が本気を出しているかがわかるエピソードとして有名なのが毎年組まれている予算です。 平成29年度は、その額にしてなんと300万円!ファンの間でしばしばネタにされています。 300万円という額が適正なのか否か、それはここでは論じませんが、ぼんぼり祭りは行政にもしっかり認知されているということです。 湯涌ぼんぼり祭り開催費 3,000千円 アニメと連携した誘客促進イベントを開催 のうち経済、農林部門より引用 市長が挨拶に来る また、金沢市がぼんぼり祭りに本気であるというエピソードとしてよく挙げられるのが、市長がお祭りに挨拶に来るという点です。 毎年金沢市長が直接祭りの現場にやってきて挨拶をするのが恒例となっています。 アニメ発祥の行事としては異例中の異例です。 2017年の挨拶では、市長の山野さんが下記のように語り、観客からは歓声が上がっていました。 「ぼんぼり祭はわたしが市長になってから始まりましたし、わたしの市長の歴史そのものだというふうに思っています。 (ぼんぼり祭りを)ずっと続けていきたいな、そんな思いをしているところであります。 ぜひまた来年もこの場でみなさんとお会い出来ればと思います」 ぼんぼり祭りは、市長としての歴史そのものと言い切ったその気っ風の良さに多くのファンが心を奪われたことでしょう。 山野市長、これからもがんばってください。 まとめ ここまでぼんぼり祭りの軌跡を振り返ってきました。 ぼんぼり祭りが長期間に渡って支持されている背景には、地元のお祭りとして末永く愛されるものにしようとする、多くの人々の見えざる努力があったのです。 とりわけ重要だったのが、それぞれの役割の住み分けです。 地元は何をすべきなのか。 制作側は何をすべきなのか。 それぞれの側が本業を意識して、自分たちにできることに取り組んできた結果、双方にメリットがある関係が構築できたのです。 地元(湯涌温泉)としては『花咲くいろは』というコンテンツを尊重しつつも、アニメファンだけに偏重したサービスは行わなかった。 (あくまで普段通りの接客、普段通りのサービス、あくまで地域の祭り) 制作側(ピーエーワークス)としては、コンテンツの管理といった業務(各種ライセンス等)に徹した。 (地元に対して無理な要求をしなかった。 あくまで主役は地元) 花咲くいつか 将来的には「ぼんぼり祭りってアニメ発祥だったの?」と言われるくらい、地域に根付いたお祭りになることを狙っているそうです。 アニメから始まったお祭りですが、いつしか因果関係が逆転し、ぼんぼり祭りからアニメ『花咲くいろは』という作品が生まれた・・・、という文脈に変わっているかもしれませんね。 実際、地元の子どもたちにはとても身近なお祭りになっているそうです。 お祭りの発祥が現実なのか虚構なのかということはもはや関係ありません。 どんどん歴史を重ねるうちに、虚構が現実を塗りつぶし、本物の伝統になっていく・・・。 そんな日がいつかやって来ると面白いですね。 plusbu.

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花咲くいろはとは (ハナサクイロハとは) [単語記事]

花 咲く いろは

『花咲くいろは』の概要 『花咲くいろは』はP. WORKS10周年記念アニメーション作品であると同時に、同社初の完全オリジナル作品となる。 テレビアニメは2011年4月から9月まで放送された。 公式略称は「花いろ」で、製作委員会名にもこの名が使われている。 千田衛人の作画によるコミカライズが、『ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)にて2010年12月号から2012年10月号にかけて連載された。 単行本は全5巻。 地方の温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)を舞台に、主人公・松前緒花たちの成長を描く青春お仕事ドラマ。 石川県の湯涌温泉がモデルとなっており、作品がヒットしたことで作品中の架空の祭りである「ぼんぼり祭り」等の企画も実際に行われ、盛況を博した。 『花咲くいろは』のあらすじ・ストーリー 母の夜逃げにより喜翆荘で住み込みの仲居として働くことになった緒花 喜翆荘に到着した緒花の行動はすべて裏目に出てしまう。 緒花は民子と同じ部屋になるが、板前の修業で朝早くから頑張っている民子を労うつもりで緒花は布団を外に干そうとするが客室に布団が落ちてしまう。 スイは「自分の世話もできないで何が修業だ」と民子を緒花の前でビンタをする。 それを見た緒花は「自分のミスで民子が責められるのは理不尽だ」とスイに自分も叩くようにと言うと、スイは緒花の顔を往復ビンタした。 (第1話) 東京にフリーライターの母と住んでいる高校二年生の松前緒花。 自由奔放な母親を目の前で見ている緒花は将来何かやりたいこともなければ、考えたくもない状態。 同じ高校に通うボーイフレンドの孝一からは「お前、そのうち身を滅ぼすぞ」と言われる始末。 そんな緒花だが、どこかで「今までの自分と違う自分」になりたいという願望はもっていた。 緒花が学校から帰ってくると母の皐月が「夜逃げをすることになった」と突然言いだす。 「子どもを夜逃げに連れて行くわけにはいかない」という母親から手渡されたのは「喜翆荘」という名と、電話番号が書かれた一枚の紙切れだけ。 単身祖母の喜翆荘へと行くことになった緒花は東京を離れる前に孝一に別れを告げに行くと、孝一からは「ずっと好きでした」と告白をされる。 孝一の告白に驚き、戸惑う緒花。 孝一の告白に返事をすることなく、そのまま祖母を頼りに石川県湯乃鷺温泉の喜翆荘へと向かう。 喜翆荘の立派な建物に感動する緒花。 しかし出迎えたのは鶴来民子の「死ね」という言葉と、女将であり祖母でもある四十万スイの「あんたは今日からうちの従業員だ」という言葉だった。 緒花は喜翆荘に到着早々、雑用係として廊下掃除をすることになる。 雑用係として雑巾がけをしている緒花のもとにやってきたのは、叔父であり喜翆荘番頭の四十万縁。 縁は皐月の弟だが、子どもの頃、皐月からは散々な目に遭わされていた。 皐月と顔が似ている緒花に「積年の恨みを晴らしちゃうかも」と言い去っていく。 そして皐月に興味をもち、「性に乱れた人だと聞くけど本当なの?」と根掘り葉掘り聞こうとする仲居頭の輪島巴。 巴から喜翆荘の中を案内されていると住み込みで板前見習いをしている鶴来民子とアルバイトで仲居として働いている押水菜子を紹介される。 民子からは早々に嫌われてしまっている緒花は菜子から喜翆荘の周りを案内されるが、話がなかなか続かない。 「なんだか理想と違う」と思う緒花。 それでも喜翆荘に慣れようとするが行動がすべて裏目に出てしまい、民子からは「空気が読めない」と嫌われる。 「そもそも仕事をしたくてここに来たわけじゃない。 」と思っていた緒花だったが、喜翆荘で何もできない、何をしたいのかもわからない自分にも腹を立っていた。 「誰かに期待をしても傷つくだけだ。 だったら最初から期待しなければいい」という考えを捨て、自分だけの力では何もできない以上、「ここで輝けるように頑張ろう」と緒花は決意をする。 緒花は民子と菜子と同じ「香林高校」に通うことになる。 緒花が東京から来たというのを聞いたクラスメイトはさっそく緒花を囲み、質問攻めにする。 なかにはクラスの男子にとってあこがれの的である「民子姫」こと民子と同じ宿である喜翆荘で働いているというのを理由に「民子姫の写真を撮ってほしい」と緒花に頼む男子も。 そんなクラスの雰囲気に飲まれそうになっている緒花に助け舟を出したのがクラスメイトの和倉結名だった。 (第4話) 緒花は民子、菜子と同じ学校に通うことになる。 クラスでは結名は「結名姫」、民子は「民子姫」と男子から呼ばれ、「モテの巨頭」と言われ、憧れの存在となっていた。 にぎやかにスタートした緒花の学校生活だが、校舎裏で男子生徒の告白を受けてその気はないと突っ返す民子の姿を目撃する。 民子は喜翆荘の板前であり、先輩でもある宮岸徹に思いを寄せていた。 しかしそんな民子の思いは徹になかなか伝わらず、民子はもどかしい思いをしていた。 景気が悪い喜翆荘と喜翆荘の評価 緒花の説得に負けて喜翆荘を訪ねた皐月は喜翆荘のサービスのダメ出しをしつつもアドバイスもしていく。 そんな「一見でありながらも一見でない」客である皐月に対し、スイと緒花は皐月の好みに合わせたサービスをする。 夜、皐月は部屋にスイと緒花を呼ぶ。 緒花は酒を飲んでいないにも関わらず酔いつぶれ、一方スイも酒をあまり飲んでいないにもかかわらず、うつらうつらとしてしまった。 第13話) 番頭である四十万縁は大学時代からの知り合いの経営コンサルタントの川尻崇子を雇っている。 彼女は月に1度、喜翆荘を訪ねているが、崇子の提案は従業員とスイからは不評であり、縁は落ち込む。 旅行雑誌で喜翆荘のある湯乃鷺温泉街が特集されることを知った緒花。 旅館ランキングで上位になればお客も増え、スイからも労ってもらえるのではと考える。 常にお客が少ない喜翆荘は従業員の菜子と徹が休みを取っていたが、急に宿泊客が増える。 人手が足りずスイも仲居の手伝いをしようとした矢先、スイは倒れて入院する。 スイが不在にしている時こそ自分が頑張らねばと縁は気張るものの、結局崇子に頼る。 崇子は旅行雑誌の湯乃鷺温泉の特集のために覆面雑誌記者が潜り込んでいるといい、覆面記者を割り出し、そのお客に対していつも以上によいもてなしをするべきだと言う。 しかし、緒花はスイが言っている通りどの客にも平等にもてなしをするべきだとし、菜子と徹を呼び戻す。 そんな最中、東京から孝一が緒花を訪ねに来るものの、既に喜翆荘は満室で結局緒花に会うことはできず、帰ってしまう。 旅行雑誌の記事で喜翆荘に対してつけられた評価は10点満点中5点だった。 どの客にも精一杯のもてなしをしたはずなのに厳しい評価をされたことに納得の行かない緒花は、ひとりで東京の雑誌社に乗り込む。 記事を書いたのは母・皐月だと知り、「なぜ来てもいないのにこのような評価を付けられるのか」という皐月を責める緒花。 「一度喜翆荘を見に来てほしい」という緒花の説得に折れて休暇を取り、皐月は客として喜翆荘を訪れることを決める。 緒花は孝一がアルバイトをしている書店を見に行くと、そこには孝一に片思いをしている五十嵐波子がいた。 波子は緒花に対し、「いつまでも孝一の心を縛らないでほしい」と言う。 緒花はそんな波子を見て、もうこれ以上孝一を振り回してはいけないと思い、孝一から離れていく。 スイは喜翆荘を訪れた皐月を接待するを菜子に指名する。 皐月は本来は女将ですら入ることがタブーである板場に入り、十年一律のメニューに対して全てを変えるのではなく変化をもたせること、温泉に対してはいつでも入れるようにするべきだとアドバイスをする。 そんな皐月のアドバイスに対し、スイは「そんなことを聞いて何になる」と最初は突っぱねるが、スイは「あの客は一見さんでありながら一見さんではない」と皐月の好きなちくわの煮物を作って出すなど、皐月のためのもてなしを緒花と共にする。 皐月が去った後日、「十年一律のごとく守り抜くための従業員の気概を感じる」と皐月に絶賛された記事を喜翆荘の従業員は目にする。 修学旅行の宿泊先の旅館は結名の許嫁である日渡洋輔が番頭をする旅館。 しかし洋輔はアルバイトで雇った仲居の声に耳を一切貸さないでいたところ、彼女たちの反発を招き、アルバイト仲居たちが突然一斉に辞めるという事態を招いてしまう。 (第14話) 高校の修学旅行で宮崎を訪れていた緒花たち。 緒花は客として他の旅館を見学する機会はなかなかないと意気込む。 宿泊先の旅館にいたのは結名の親戚である日渡洋輔が番頭をする旅館。 結名と洋輔は許嫁でもあった。 若くして番頭になった彼は旅館の仕事に対して愛着はあるものの、空回りしているきらいがあった。 洋輔は専業の仲居は不要で、人件費削減のために機械を導入し、必要な時だけバイトで仲居を雇えばよいと考えていた。 しかし人件費削減のために機械を導入したものの、機械が故障したときの対応まで考えていなかった。 厳しい指導をする洋輔に対して、バイトの仲居たちは反発し、一斉に辞めてしまい、人手が足りなくなってしまう。 旅館の仕事の大変さを知っている緒花は、修学旅行の自由時間に仲居の仕事を手伝うことにする。 洋輔の父である社長は緒花に仲居の仕事を頼み、あとから民子と菜子も手伝う。 旅館の仕事には興味がない結名は「洋輔君は番頭の仕事に向いていない。 もっと自分の好きなことをすればいいのに」と言うと、つらいことがあってもそれでも旅館の仕事が好きだという洋輔。 洋輔は旅館の仕事を今はやりたいと考えていない結名と許嫁の関係を解消し、一から旅館業のことを学び直し、「働く人のことを考えられる番頭」になろうとする。 喜翆荘に映画撮影の話が舞い込む 喜翆荘に映画の話を持ち込む伊佐美轍夫(右)。 番頭である縁も崇子の提案ということもあり乗り気ではあるが、女将であるスイからは反対をされるのではないかと心配する。 しかしスイに提案をしたところ「お前が決めたらいい」とスイは縁に映画製作の話を一任する。 (第16話) 喜翆荘では映画の撮影、そしてその映画への出資の話が崇子を介して持ちかけられていた。 映画製作には喜翆荘を舞台にして、さらに現地の人も積極的にキャスティングすることにもなっていた。 スイは映画製作の話を縁にすべて一任した。 縁は湯乃鷺温泉、喜翆荘の起死回生を図り、映画製作に同意をする書類に押印し、多額の金を払ってしまう。 一方スイのもとには皐月から電話が入り、映画製作の話には乗らないようにと忠告をする。 しかし時すでに遅く、書類に押印した後、プロデューサーの伊佐美轍夫と連絡がとれなくなってしまっていた。 実は映画製作は詐欺であり、話を崇子に持ち掛けてきたプロデューサーの伊佐美は映画詐欺の常習犯であるという。 東京へと向かい、伊佐美からだまし取られた金を取り返しに行こうと決意する。 皐月の協力もあり、その後、崇子は伊佐美を警察を引き渡すことに成功する。 緒花、民子、結名のクラスの姫カフェを訪れた徹(奥)。 徹はお品書きを見てオムライスを「みんな風オムライス」を注文するが、徹のオムライスには民子によってLOVEとケチャップで書かれた文字があった。 (第20話) 高校の文化祭「香林祭」の準備に大忙しの緒花たち。 学校の行事にはしっかり参加するようにスイからも言われていた。 文化祭で「姫カフェ」を企画することになった緒花たちのクラス。 クラスの「モテの二大巨頭」である結名は接客チームのリーダー、民子は料理チームのリーダーとなる。 緒花は仲居の経験を活かし接客チームの講師を任される。 最初はあまり乗り気でない民子だったが、徹の「文化祭当日の昼間は暇だ」というひと言で民子は徹が「姫カフェ」に来るかもしれないと張り切り出す。 民子は最高の料理を作ろうといろいろと考えるのだが、教室の設備では民子が考えてきたメニューを作るのは難しいとチーム内から言われる。 教室の設備を使うのであればオムライスを作ろうという意見が料理チームの女子から提案されるが、おいしいものを提供したいと考える民子は「教室にある設備ではおいしいオムライスを作ることができない」と却下する。 すると料理チーム内のメンバーである階戸雪が民子に異議を唱えた。 雪は同じクラスの霧人に対し、中学生の頃から思いを寄せており、そんな彼のためにオムライスを作りたいと思っていた。 一方霧人は民子のことが好きで、何度も告白をしていたが、徹に思いを寄せる民子は霧人のことは目にもくれていなかった。 雪は民子が考えているメニューの中にオムライスが入っていなかったこと、民子が霧人を振ったことを怒り、泣き出す。 料理チームのメンバーは雪に味方し、民子は一人で準備をすることになる。 そこに緒花が手伝いに入るものの、民子は手伝いは不要だと突っぱねる。 緒花も民子もお互いに意見を譲らないでいたところ、結名と菜子、民子以外の料理チームのメンバーもやってきた。 結名は「接客チームの緒花が料理チームを手伝うのではなく、本来民子の手伝いをするべきは料理チーム」だと民子と緒花の間に入って仲裁しつつも、料理チーム内の雰囲気は気まずいまま。 そんな中、菜子の「オムライスを食べたいな」という一言で民子は菜子、緒花、結名、料理チームのメンバーの分のオムライスを作ることになる。 民子のオムライスを食べたことで雪をはじめとする料理チームのメンバーは民子と和解し、教室の設備でも作ることができるオムライスを試作していく。 試作の結果、みんなで作った「みんな風オムライス」が出来上がり、文化祭当日、雪は霧人に、民子は徹にオムライスを出す。

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劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME

花 咲く いろは

『花咲くいろは』の概要 『花咲くいろは』はP. WORKS10周年記念アニメーション作品であると同時に、同社初の完全オリジナル作品となる。 テレビアニメは2011年4月から9月まで放送された。 公式略称は「花いろ」で、製作委員会名にもこの名が使われている。 千田衛人の作画によるコミカライズが、『ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)にて2010年12月号から2012年10月号にかけて連載された。 単行本は全5巻。 地方の温泉旅館・喜翆荘(きっすいそう)を舞台に、主人公・松前緒花たちの成長を描く青春お仕事ドラマ。 石川県の湯涌温泉がモデルとなっており、作品がヒットしたことで作品中の架空の祭りである「ぼんぼり祭り」等の企画も実際に行われ、盛況を博した。 『花咲くいろは』のあらすじ・ストーリー 母の夜逃げにより喜翆荘で住み込みの仲居として働くことになった緒花 喜翆荘に到着した緒花の行動はすべて裏目に出てしまう。 緒花は民子と同じ部屋になるが、板前の修業で朝早くから頑張っている民子を労うつもりで緒花は布団を外に干そうとするが客室に布団が落ちてしまう。 スイは「自分の世話もできないで何が修業だ」と民子を緒花の前でビンタをする。 それを見た緒花は「自分のミスで民子が責められるのは理不尽だ」とスイに自分も叩くようにと言うと、スイは緒花の顔を往復ビンタした。 (第1話) 東京にフリーライターの母と住んでいる高校二年生の松前緒花。 自由奔放な母親を目の前で見ている緒花は将来何かやりたいこともなければ、考えたくもない状態。 同じ高校に通うボーイフレンドの孝一からは「お前、そのうち身を滅ぼすぞ」と言われる始末。 そんな緒花だが、どこかで「今までの自分と違う自分」になりたいという願望はもっていた。 緒花が学校から帰ってくると母の皐月が「夜逃げをすることになった」と突然言いだす。 「子どもを夜逃げに連れて行くわけにはいかない」という母親から手渡されたのは「喜翆荘」という名と、電話番号が書かれた一枚の紙切れだけ。 単身祖母の喜翆荘へと行くことになった緒花は東京を離れる前に孝一に別れを告げに行くと、孝一からは「ずっと好きでした」と告白をされる。 孝一の告白に驚き、戸惑う緒花。 孝一の告白に返事をすることなく、そのまま祖母を頼りに石川県湯乃鷺温泉の喜翆荘へと向かう。 喜翆荘の立派な建物に感動する緒花。 しかし出迎えたのは鶴来民子の「死ね」という言葉と、女将であり祖母でもある四十万スイの「あんたは今日からうちの従業員だ」という言葉だった。 緒花は喜翆荘に到着早々、雑用係として廊下掃除をすることになる。 雑用係として雑巾がけをしている緒花のもとにやってきたのは、叔父であり喜翆荘番頭の四十万縁。 縁は皐月の弟だが、子どもの頃、皐月からは散々な目に遭わされていた。 皐月と顔が似ている緒花に「積年の恨みを晴らしちゃうかも」と言い去っていく。 そして皐月に興味をもち、「性に乱れた人だと聞くけど本当なの?」と根掘り葉掘り聞こうとする仲居頭の輪島巴。 巴から喜翆荘の中を案内されていると住み込みで板前見習いをしている鶴来民子とアルバイトで仲居として働いている押水菜子を紹介される。 民子からは早々に嫌われてしまっている緒花は菜子から喜翆荘の周りを案内されるが、話がなかなか続かない。 「なんだか理想と違う」と思う緒花。 それでも喜翆荘に慣れようとするが行動がすべて裏目に出てしまい、民子からは「空気が読めない」と嫌われる。 「そもそも仕事をしたくてここに来たわけじゃない。 」と思っていた緒花だったが、喜翆荘で何もできない、何をしたいのかもわからない自分にも腹を立っていた。 「誰かに期待をしても傷つくだけだ。 だったら最初から期待しなければいい」という考えを捨て、自分だけの力では何もできない以上、「ここで輝けるように頑張ろう」と緒花は決意をする。 緒花は民子と菜子と同じ「香林高校」に通うことになる。 緒花が東京から来たというのを聞いたクラスメイトはさっそく緒花を囲み、質問攻めにする。 なかにはクラスの男子にとってあこがれの的である「民子姫」こと民子と同じ宿である喜翆荘で働いているというのを理由に「民子姫の写真を撮ってほしい」と緒花に頼む男子も。 そんなクラスの雰囲気に飲まれそうになっている緒花に助け舟を出したのがクラスメイトの和倉結名だった。 (第4話) 緒花は民子、菜子と同じ学校に通うことになる。 クラスでは結名は「結名姫」、民子は「民子姫」と男子から呼ばれ、「モテの巨頭」と言われ、憧れの存在となっていた。 にぎやかにスタートした緒花の学校生活だが、校舎裏で男子生徒の告白を受けてその気はないと突っ返す民子の姿を目撃する。 民子は喜翆荘の板前であり、先輩でもある宮岸徹に思いを寄せていた。 しかしそんな民子の思いは徹になかなか伝わらず、民子はもどかしい思いをしていた。 景気が悪い喜翆荘と喜翆荘の評価 緒花の説得に負けて喜翆荘を訪ねた皐月は喜翆荘のサービスのダメ出しをしつつもアドバイスもしていく。 そんな「一見でありながらも一見でない」客である皐月に対し、スイと緒花は皐月の好みに合わせたサービスをする。 夜、皐月は部屋にスイと緒花を呼ぶ。 緒花は酒を飲んでいないにも関わらず酔いつぶれ、一方スイも酒をあまり飲んでいないにもかかわらず、うつらうつらとしてしまった。 第13話) 番頭である四十万縁は大学時代からの知り合いの経営コンサルタントの川尻崇子を雇っている。 彼女は月に1度、喜翆荘を訪ねているが、崇子の提案は従業員とスイからは不評であり、縁は落ち込む。 旅行雑誌で喜翆荘のある湯乃鷺温泉街が特集されることを知った緒花。 旅館ランキングで上位になればお客も増え、スイからも労ってもらえるのではと考える。 常にお客が少ない喜翆荘は従業員の菜子と徹が休みを取っていたが、急に宿泊客が増える。 人手が足りずスイも仲居の手伝いをしようとした矢先、スイは倒れて入院する。 スイが不在にしている時こそ自分が頑張らねばと縁は気張るものの、結局崇子に頼る。 崇子は旅行雑誌の湯乃鷺温泉の特集のために覆面雑誌記者が潜り込んでいるといい、覆面記者を割り出し、そのお客に対していつも以上によいもてなしをするべきだと言う。 しかし、緒花はスイが言っている通りどの客にも平等にもてなしをするべきだとし、菜子と徹を呼び戻す。 そんな最中、東京から孝一が緒花を訪ねに来るものの、既に喜翆荘は満室で結局緒花に会うことはできず、帰ってしまう。 旅行雑誌の記事で喜翆荘に対してつけられた評価は10点満点中5点だった。 どの客にも精一杯のもてなしをしたはずなのに厳しい評価をされたことに納得の行かない緒花は、ひとりで東京の雑誌社に乗り込む。 記事を書いたのは母・皐月だと知り、「なぜ来てもいないのにこのような評価を付けられるのか」という皐月を責める緒花。 「一度喜翆荘を見に来てほしい」という緒花の説得に折れて休暇を取り、皐月は客として喜翆荘を訪れることを決める。 緒花は孝一がアルバイトをしている書店を見に行くと、そこには孝一に片思いをしている五十嵐波子がいた。 波子は緒花に対し、「いつまでも孝一の心を縛らないでほしい」と言う。 緒花はそんな波子を見て、もうこれ以上孝一を振り回してはいけないと思い、孝一から離れていく。 スイは喜翆荘を訪れた皐月を接待するを菜子に指名する。 皐月は本来は女将ですら入ることがタブーである板場に入り、十年一律のメニューに対して全てを変えるのではなく変化をもたせること、温泉に対してはいつでも入れるようにするべきだとアドバイスをする。 そんな皐月のアドバイスに対し、スイは「そんなことを聞いて何になる」と最初は突っぱねるが、スイは「あの客は一見さんでありながら一見さんではない」と皐月の好きなちくわの煮物を作って出すなど、皐月のためのもてなしを緒花と共にする。 皐月が去った後日、「十年一律のごとく守り抜くための従業員の気概を感じる」と皐月に絶賛された記事を喜翆荘の従業員は目にする。 修学旅行の宿泊先の旅館は結名の許嫁である日渡洋輔が番頭をする旅館。 しかし洋輔はアルバイトで雇った仲居の声に耳を一切貸さないでいたところ、彼女たちの反発を招き、アルバイト仲居たちが突然一斉に辞めるという事態を招いてしまう。 (第14話) 高校の修学旅行で宮崎を訪れていた緒花たち。 緒花は客として他の旅館を見学する機会はなかなかないと意気込む。 宿泊先の旅館にいたのは結名の親戚である日渡洋輔が番頭をする旅館。 結名と洋輔は許嫁でもあった。 若くして番頭になった彼は旅館の仕事に対して愛着はあるものの、空回りしているきらいがあった。 洋輔は専業の仲居は不要で、人件費削減のために機械を導入し、必要な時だけバイトで仲居を雇えばよいと考えていた。 しかし人件費削減のために機械を導入したものの、機械が故障したときの対応まで考えていなかった。 厳しい指導をする洋輔に対して、バイトの仲居たちは反発し、一斉に辞めてしまい、人手が足りなくなってしまう。 旅館の仕事の大変さを知っている緒花は、修学旅行の自由時間に仲居の仕事を手伝うことにする。 洋輔の父である社長は緒花に仲居の仕事を頼み、あとから民子と菜子も手伝う。 旅館の仕事には興味がない結名は「洋輔君は番頭の仕事に向いていない。 もっと自分の好きなことをすればいいのに」と言うと、つらいことがあってもそれでも旅館の仕事が好きだという洋輔。 洋輔は旅館の仕事を今はやりたいと考えていない結名と許嫁の関係を解消し、一から旅館業のことを学び直し、「働く人のことを考えられる番頭」になろうとする。 喜翆荘に映画撮影の話が舞い込む 喜翆荘に映画の話を持ち込む伊佐美轍夫(右)。 番頭である縁も崇子の提案ということもあり乗り気ではあるが、女将であるスイからは反対をされるのではないかと心配する。 しかしスイに提案をしたところ「お前が決めたらいい」とスイは縁に映画製作の話を一任する。 (第16話) 喜翆荘では映画の撮影、そしてその映画への出資の話が崇子を介して持ちかけられていた。 映画製作には喜翆荘を舞台にして、さらに現地の人も積極的にキャスティングすることにもなっていた。 スイは映画製作の話を縁にすべて一任した。 縁は湯乃鷺温泉、喜翆荘の起死回生を図り、映画製作に同意をする書類に押印し、多額の金を払ってしまう。 一方スイのもとには皐月から電話が入り、映画製作の話には乗らないようにと忠告をする。 しかし時すでに遅く、書類に押印した後、プロデューサーの伊佐美轍夫と連絡がとれなくなってしまっていた。 実は映画製作は詐欺であり、話を崇子に持ち掛けてきたプロデューサーの伊佐美は映画詐欺の常習犯であるという。 東京へと向かい、伊佐美からだまし取られた金を取り返しに行こうと決意する。 皐月の協力もあり、その後、崇子は伊佐美を警察を引き渡すことに成功する。 緒花、民子、結名のクラスの姫カフェを訪れた徹(奥)。 徹はお品書きを見てオムライスを「みんな風オムライス」を注文するが、徹のオムライスには民子によってLOVEとケチャップで書かれた文字があった。 (第20話) 高校の文化祭「香林祭」の準備に大忙しの緒花たち。 学校の行事にはしっかり参加するようにスイからも言われていた。 文化祭で「姫カフェ」を企画することになった緒花たちのクラス。 クラスの「モテの二大巨頭」である結名は接客チームのリーダー、民子は料理チームのリーダーとなる。 緒花は仲居の経験を活かし接客チームの講師を任される。 最初はあまり乗り気でない民子だったが、徹の「文化祭当日の昼間は暇だ」というひと言で民子は徹が「姫カフェ」に来るかもしれないと張り切り出す。 民子は最高の料理を作ろうといろいろと考えるのだが、教室の設備では民子が考えてきたメニューを作るのは難しいとチーム内から言われる。 教室の設備を使うのであればオムライスを作ろうという意見が料理チームの女子から提案されるが、おいしいものを提供したいと考える民子は「教室にある設備ではおいしいオムライスを作ることができない」と却下する。 すると料理チーム内のメンバーである階戸雪が民子に異議を唱えた。 雪は同じクラスの霧人に対し、中学生の頃から思いを寄せており、そんな彼のためにオムライスを作りたいと思っていた。 一方霧人は民子のことが好きで、何度も告白をしていたが、徹に思いを寄せる民子は霧人のことは目にもくれていなかった。 雪は民子が考えているメニューの中にオムライスが入っていなかったこと、民子が霧人を振ったことを怒り、泣き出す。 料理チームのメンバーは雪に味方し、民子は一人で準備をすることになる。 そこに緒花が手伝いに入るものの、民子は手伝いは不要だと突っぱねる。 緒花も民子もお互いに意見を譲らないでいたところ、結名と菜子、民子以外の料理チームのメンバーもやってきた。 結名は「接客チームの緒花が料理チームを手伝うのではなく、本来民子の手伝いをするべきは料理チーム」だと民子と緒花の間に入って仲裁しつつも、料理チーム内の雰囲気は気まずいまま。 そんな中、菜子の「オムライスを食べたいな」という一言で民子は菜子、緒花、結名、料理チームのメンバーの分のオムライスを作ることになる。 民子のオムライスを食べたことで雪をはじめとする料理チームのメンバーは民子と和解し、教室の設備でも作ることができるオムライスを試作していく。 試作の結果、みんなで作った「みんな風オムライス」が出来上がり、文化祭当日、雪は霧人に、民子は徹にオムライスを出す。

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