ミサイル開発自衛隊。 「防衛省 尖閣防衛」新型地対艦ミサイル(SSM 射程400km)開発、2023年にも宮古島配備へ

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障害物を避けながら飛翔する日本の高性能「地対艦ミサイル」 西側諸国としては珍しく地対艦ミサイルを開発製造しているだけでなく、地対艦ミサイルの運用に特化した世界的に稀有な地対艦ミサイル部隊も保有している国が、日本である。 日本が独自に開発し製造した地対艦ミサイルシステムは「88式地対艦誘導弾」ならびにその改良型の「12式地対艦誘導弾」である。 「88式地対艦誘導弾」(以下、本稿ではミサイル本体と混同するのを避けるため、88式地対艦ミサイルシステムと記述する)は、射程距離が150㎞以上(おそらく200㎞近く)で飛翔速度は1150㎞/hと考えられている。 この地対艦ミサイルシステムはレーダー装置、指揮統制装置、射撃管制装置、ミサイル発射装置などから構成されており、大型ならびに中型トラックに搭載されて陸上を自由に移動することができる。 88式地対艦ミサイルシステムの改良型である「12式地対艦誘導弾」(以下、12式地対艦ミサイルシステム)は、目標捕捉能力をはじめとする攻撃性能が向上し、射程距離は200㎞以上(おそらく250㎞近く)に延伸しているものと考えられている。 88式地対艦ミサイルシステムと同じく、レーダー装置や発射装置などシステム構成ユニットはそれぞれトラックに積載される地上移動式兵器である。 これらの日本製地対艦ミサイルシステムは、地形回避飛行能力(超低空を飛行するミサイルが、地上の地形を認識して障害物を避けながら飛翔する能力)を持っている世界的にきわめて稀な地対艦ミサイルだ。 これは、陸上自衛隊の地対艦ミサイルの運用が当初は北海道に侵攻するソ連軍を想定していたために付加された機能である。 すなわち、北海道沿岸域に迫りくるソ連侵攻艦隊に対して、陸上自衛隊地対艦ミサイル連隊が海岸線付近に展開した場合、ソ連艦艇からの砲撃やミサイル攻撃に晒されてしまう。 そこで地対艦ミサイル連隊は海岸線ではなく内陸奥深くに潜み、沿岸海域に接近したソ連艦艇を内陸から攻撃して撃破する戦術を立案したのである。 そのため、地上上空を100㎞以上飛翔するという、対艦ミサイルとしてはきわめて稀なミッションを持たされて開発されたのが、陸上自衛隊の地対艦ミサイルなのである。 ロシア海軍を想定して配備される一方で、中国海軍への備えは手薄 陸上自衛隊には「地対艦ミサイル連隊」と呼ばれる地対艦ミサイルに特化した部隊が設置されており、現在、五個部隊が編成されている。 第一地対艦ミサイル連隊(北海道北千歳駐屯地) 第二地対艦ミサイル連隊(北海道美唄駐屯地) 第三地対艦ミサイル連隊(北海道上富良野駐屯地) 第四地対艦ミサイル連隊(青森県八戸駐屯地) 第五地対艦ミサイル連隊(熊本県健軍駐屯地) この、世界でも稀に見る地対艦ミサイル連隊は、もともとはソ連軍の侵攻に備えるために生み出されたため北海道方面に集中的に配置された。 当初は六個連隊が編成されていたが、ロシアの脅威が縮小したため大幅に削減されることとなった。 しかし、中国の東シナ海への侵出姿勢に対応して縮小は一個連隊にとどまり、今後も五個連隊態勢が維持されることになっている。 以上のように、日本は世界に誇れるきわめて高性能な地対艦ミサイルを開発しているだけでなく、世界でも稀な地対艦ミサイル連隊が設置されているという、いわば地対艦ミサイル先進国なのである。 ただし、このように陸上自衛隊は地対艦ミサイル連隊を五個部隊擁しているものの、南西諸島をはじめとする東シナ海方面で中国海軍に備える配置についているのは一個連隊だけである。 残りの四個連隊は北海道と青森県に配備されていてロシア海軍を想定敵としており、日本が直面する軍事的脅威の変化を無視している状態だ。 さすがに近年、島嶼防衛の重要性を日本国防当局自身が口にするようになってきたためか、地対艦ミサイル部隊(地対艦ミサイル連隊ではなく、地対艦ミサイルシステム運用の最小単位の部隊)の石垣島、宮古島、奄美大島への配備が開始されたため、地対艦ミサイル連隊の配置も修正されるものと思われる。

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ミサイル艇「はやぶさ」型(PG-824)。 写真/海上自衛隊 まさに「海の迎撃機」ともいうべき艦艇が海上自衛隊には存在する。 ミサイル艇「はやぶさ」がそれだ。 ミサイル艇1号型。 3隻が建造運用され、1993年から2010年まで使われていた。 写真/海上自衛隊 海上自衛隊は新たな艦艇整備計画を進めている。 それは東西冷戦構造の時代とは違う、現代の安全保障環境に合わせた護衛艦隊の構築や島嶼防衛に注力できる態勢作りを目指すものだ。 最新鋭のイージス艦「まや」型が今春に就役し、その後続艦となる「はぐろ」が洋上試験中で、来春には就役予定にある。 こうした主力艦の建造と就役に加え、新世代の汎用護衛艦や支援艦船の整備、まったく新しいコンセプトの艦艇開発計画などを海自は進めている。 詳しくは、2020年7月16日発売予定の「自衛隊新戦力図鑑2020」に『新護衛艦建造計画と近未来像』として記事を掲載しているので読んでみてほしい。 2019年に刊行し、好評を博した『自衛隊新戦力図鑑』の2020年版が7月16日に発売されます。 今回は「新小銃20式5. 56mm小銃」や「9mm拳銃SFP9」などをとりあげるほか、新鋭護衛艦の新運用法と海防戦略についても掘り下げます。 「はやぶさ」の艇尾には90式艦対艦誘導弾の連装発射機が2基搭載される。 4発の対艦ミサイルを積んでいるのだ。 写真/海上自衛隊 この新護衛艦建造計画のなかから一部を紹介すると、海自は今後数年の間に「新哨戒艦」なるフネを整備する。 新哨戒艦とは文字どおりパトロール艦のことで、ミサイル艇「はやぶさ」型の後継となる存在だ。 「はやぶさ」は海自護衛艦艇群にあって独特の存在感を放つものだ。 沿岸の基地・港から発進、高速航行し、搭載した艦対艦ミサイルで敵艦を制圧する高速戦闘艇だ。 軍用航空機の世界でいう「迎撃機」の存在と似ている。 「はやぶさ」の源流は旧海軍の高速魚雷艇にある。 高速魚雷艇は沿岸域や港湾を守るもので、その現代版だ。 そして本艇の前身には「ミサイル艇1号型」があり、海自は1990年代にこれを開発配備していた。 ミサイル艇1号型はいわゆる水中翼船型の船体構造を持ち高速性がウリだった。 しかし低速時とのギャップが大きく、なかなか難しいメカだったそうだ。 水中翼船型の船体性能はピーキーで、高速航行で敵艦へ肉薄、大型対艦ミサイルを射撃するという運用性もトンガっていた。 荒れた日本海で作戦するにはイマイチだったようだ。 小型の船体は長距離・長時間の任務をこなすようにもできていなかった。 SSM、艦対艦ミサイルを発射するミサイル艇「はやぶさ」型2番艇「わかたか」(PG-825)。 写真/海上自衛隊 1号型の後継である「はやぶさ」型はこれを改善、高性能を安定して発揮できるようになった。 そして1号型同様、大型対艦ミサイルを射撃する。 コンパクトな船体に大火力を積み、大馬力で加速してゆくさまは、まさに海の迎撃機のイメージだ。 全体の贅肉をそぎ落とし、とことんコンパクトでスリムな佇まいは、艇内各所に見て取れる。 全長約50m、満載排水量約240トンの小型艇だが対艦ミサイルを運用するため、この小さな艦のなかに6畳間ほどの広さのCIC(Combat Information Center=戦闘指揮所)がある。 さらに航海艦橋や機関室、機関操縦室、居住区画も設けた。 多様な内容を詰め込んだ船内設計は驚きだ。 ちなみに乗員の船室は3段ベッドだ。 現在では潜水艦でしか見かけないものである。 1万6200馬力のガスタービンエンジンでウォータージェット推進器を駆動、最大44ノット(時速約80㎞)の高速航行が可能。 4番艇「くまたか」(PG-827)。 写真/海上自衛隊 艇の性質・運用上、長期航海はほぼしないから艇内には調理室はなく、厨房スペースには電磁調理器と電子レンジが置かれ、行動中の食事は拠点港から積み込まれる冷凍弁当やレトルト食品が主だという。 旅客機の機内食の加熱調理や配食で使われる再加熱カートも導入されている。 食堂は乗員待機室を兼ねているから食事だけのスペースというわけでもないそうだ。 乗員は艇長以下21名、これは前身の1号型の乗員28名より少ない。 「はやぶさ」では乗員1人が2~3人分の能力を求められるという。 そうした背景からか本艇には海士は乗り込まず、数名の幹部と十数名の海曹でチームが組まれている。 スペシャリストだけで運航されるわけだ。 実際、この艦に配置される人員はその道のベテランで優秀な人材ばかりだという。 こうした特別感のある本艇も導入から20年が経ち、同型艦6隻とも艦齢を重ねたことで、2021年度末から退役が始まる。 後継には冒頭で紹介した「新哨戒艦」が開発される予定だ。 新哨戒艦は「はやぶさ」を大幅にサイズアップしたものになるといわれる。 洋上での長期行動が可能となる1000トンクラスで、哨戒ヘリの発着を行なう飛行甲板も備えるという。 これで島嶼部、南西諸島海域の守りを固めるプランだ。 米海軍のLCS「インディペンデンス」型「ガブリエル・ギフォーズ」(LCS10)。 沿海域戦闘艦LCSは海自の新哨戒艦が参考にしているとされる。 3胴船体はさておき、長期行動できる大型ボディと飛行甲板の整備は、海上保安庁が尖閣諸島警備に投入している大型巡視船が持つ機能・仕様と同じものだ。 写真/米海軍 沿岸部を主な活動域とすることから米海軍のLCS(littoral combat ship=沿海域戦闘艦)「インディペンデンス」のようなイメージなのかもしれない。 もっとも「インディペンデンス」の3胴船体という斬新さを極めた外観の追求というよりも、その機能性の具体化を目指すものと思われる。

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日本が導入を検討していると言わている、3つの長距離巡航ミサイルについて今回まとめてみました。 なぜ3種類も巡航ミサイルを導入しようとしているのか? 現在、防衛省が検討中の長距離巡航ミサイルは3種類あります。 JASSM-ERとLRASMは、現在、三菱重工業に依頼して、F-15とF-2への適合調査を行っています。 しかし技術的に困難、3軍の細かな要求の違い等の理由から、開発期間が伸び、結果的に開発予算オーバー。 当初、1発あたりの価格を約72万ドルに設定していましたが、1994年には 200万ドルまで価格が上昇することが確実になったため 開発中止。 2億円)以上になることが確実視されていた「AGM-137」が、完成していても同じ批判を受けただろうと予想できます。 出典: AGM-158 JASSM JASSMの射程370kmを、925kmに延長したのが、今回日本が導入を検討している「JASSM- ER」です。 1発の価格は 135万ドル(約1. 5億円)とトマホーク並なお値段に! 因みに、2018年9月にJASSM-XRの開発がスタートしてしています。 重量2,300kg、弾頭重量910kg、射程1900kmという、JASSMの性能を2倍に、大きさも2倍にした感じ。 2023年までに開発を完了する予定だと言われています。 空対艦ステルス巡航ミサイル「AGM-158C LRASM」 次は、空対艦ステルス巡航ミサイル 「AGM-158C LRASM」とは、どんな兵器なのか? 空軍の「AGM-158B JASSM-ER」を、元にして作られた海軍バージョン。 射程は800kmとJASSM-ERに比べ少し短くなっています。 おそらく弾頭の大きさを増やしたのか、MK. 41VLSからの発射を考慮して軽くしたのか、LRASMについてはの詳細について不明。 0 そのため、JASSM-ERやLRASMに比べ、大きさも弾頭重量も半分程度なので、 1発あたりの威力が小さい。 射程は約500km程度。 現在、F-35Aの狭いウェポンベイ内に搭載できる巡航ミサイルはおそらくこれだけ。 一番最初に配備されそうなのはJSMになりそうです。

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