ハッピーアワー 映画。 【ハッピーアワー】あらすじと映画を見る前に知っておきたいこと

ハッピーアワーのレビュー・感想・評価

ハッピーアワー 映画

ザ・マジックアワー The Magic Hour 監督 脚本 三谷幸喜 製作 製作総指揮 出演者 音楽 撮影 編集 製作会社 配給 東宝 公開 2008年6月7日 上映時間 136分 製作国 言語 興行収入 39. 2億円 『 ザ・マジックアワー』( The Magic Hour)は、に公開された。 監督作品第4作。 表題のとは、日没後の「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す写真・映画用語。 転じて本作では「誰にでもある『人生で最も輝く瞬間』」を意味する。 なお、三谷自身、このマジックアワーの意味を、前作『』の撮影時に知ったと本作のDVDに収録されたオーディオコメンタリーで述べている。 概要 [ ]• の日本最大級スタジオ3つ(3スタジオ合計面積4426)を使用し、巨大なセットで街並みを再現構築。 エンディングでその建築工程が早回しで見られる。 2008年2月に亡くなった監督最後の出演作で、この作品は「 市川崑監督の思い出」に捧げられている(映画のラストに表記されている)。 なお、彼が演じる映画監督が撮影しているのは『』の「黒い101人の女」(後述)。 映画『』にも出演したが、1シーンだけ同じ役(只野憲二役)でしている。 三谷幸喜監督作としては初の作品となった。 劇中劇 [ ] 劇中映画(劇中劇)が3本存在し、劇中映画「暗黒街の用心棒」の1シーンは本映画予告編でも流される。 同作も、市川崑監督作品のパロディ。 黒い101人の女• 市川崑監督作品『黒い十人の女』の続編的パロディ短編映画。 出演:、他100人の女。 助監督:。 暗黒街の用心棒• 出演:、、、。 実録・無法地帯• 出演:。 ストーリー [ ] 港町・守加護(すかご)で「天塩商会」のボスの愛人マリに手を出した備後登は、自分の命を見逃してもらうため伝説の殺し屋「デラ富樫」を連れてくることになる。 探しても一向にデラ富樫を見つけられない備後は苦肉の策として、売れない俳優・村田大樹を映画の撮影と騙してデラ富樫に仕立てて乗り切ろうと画策する。 相手が本物のギャングとは知らずデラ富樫を演じる村田、村田と「天塩商会」に嘘がばれないよう四苦八苦する備後、村田をデラ富樫と信じる「天塩商会」の面々。 それぞれの思いやすれ違いが行き交う中、次々と予期せぬ展開が待ち受ける。 キャスト [ ] <>内は予告編などで使われるキャッチフレーズ。 港町・守加護へやってくる人々 [ ]• 村田大樹(むらた たいき)<だまされる男> - 売れない三流役者。 その「脂っこい演技」でなかなか大役を手にすることができず、やの仕事ぐらいしかもらえないが、裏方スタッフとは仲良し。 「暗黒街の用心棒」の大ファンで、芝居も主演・ニコの真似事である。 映画監督に成りすました備後の口車に乗らされ、偽の映画でデラ富樫役として初主演を務めることとなり、映画のセットのような不思議な街、守加護にやってくる。 得意の暑苦しい演技で守加護に乗り込み、演技とは知らない天塩幸之助に気に入られて天塩ファミリーの一員になるが、街で起こることはすべて映画の撮影だと思い込んでいる。 特技はアクションスタント。 生まれ(演じる佐藤浩市と全く同じ)。 長谷川謙十郎(はせがわ けんじゅうろう)<振り回される男> - 村田のマネージャー。 よく憎まれ口を叩くが、一番の村田のファンでもある、よき理解者。 備後の偽の撮影には不信感を抱く。 西さん(にし) - ベテラン特機部。 野島(のじま) - 操演担当、スモーク係。 なべさん - 弾着の名人。 3人とも村田を慕う映画スタッフで、彼の一世一代の大芝居に協力する。 今野貴之介(こんの たかのすけ) - CMディレクター。 備後達の偽の映画撮影に巻き込まれる。 高瀬允(たかせ まこと) - CM撮影隊のエキストラ。 かつて「暗黒街の用心棒」で、主役のニコを演じた映画スターだったが、それ以降はヒット作に恵まれず忘れられた存在になっている。 しかし役者魂は今でも全く衰えることなく、次の「マジックアワー」を辛抱強く待ち続けている。 村田の憧れの人物でもある。 天塩商会 [ ]• 備後登(びんご のぼる)<だます男> - クラブ「赤い靴」の2代目支配人で、天塩の部下。 従業員から支配人まで上り詰めてきた。 天塩の女・マリに手を出してしまい、幻の殺し屋・デラ富樫を連れてくることを条件に命拾いする。 しかし、なかなか本人が見つからないうちに期日が迫り、苦肉の策で映画撮影と偽って村田にデラ富樫を演じさせることにする。 マリとは昔から共に苦労して働いてきた仲で、2人で街から逃げようかどうか迷うことも。 撮影所で働いていたこともある。 高千穂マリ(たかちほ マリ)<惑わす女> - 天塩の愛人で、「赤い靴」の元踊り子。 自分を側にいさせようと束縛する天塩に嫌気がさし、備後と共に街から逃げようとする。 傍若無人で他の人々を振り回すが、親を早くに亡くした苦労人でもある。 嫌々ながらも偽の撮影に協力する。 時々、天塩のために「赤い靴」で歌っている。 備後のことは「備後ちゃん」と呼び、やや子供扱いしている。 天塩幸之助(てしお こうのすけ)<牛耳る男> - 守加護を牛耳るマフィア・天塩のボス。 新興の江洞商会が雇ったデラ富樫に命を狙われたり、愛人のマリを取り戻そうとしてうまくいかなかったり、国税局に目をつけられたりと様々なトラブルを抱えている。 黒川裕美(くろかわ ひろみ)<怖い男> - 天塩商会の代貸担当で、天塩の腹心。 他人を信用しないが、借りはきっちり返す実直な性格。 菅原虎真(すがわら とらざね) - 天塩商会の会計係。 警察に情報を流している噂があり、天塩から命を狙われる。 太田垣直角(おおたがき ちょっかく) - 天塩の手下。 黒川の弟分として、しばしば一緒に行動する。 知念万丈(ちねん ばんじょう) - 天塩の手下。 非常に大柄。 守加護の住人 [ ]• 鹿間夏子(しかま なつこ)<尽くす女> - クラブ「赤い靴」の従業員。 上司の備後に好意を持つ。 最初は偽の撮影に反対するが、備後のために奔走する。 鹿間隆(しかま たかし)<動じない男> - 「赤い靴」バーテンダーで、夏子の父。 寡黙だが、いざという時にとても頼れる存在。 「赤い靴」の初代主人だったが、店が潰れそうになった時、備後に助けられたことがある。 娘と共に備後を助けるが、偽の撮影には初めから乗り気で、カメラマンを務める。 マダム蘭子(マダム らんこ)<厚化粧の女> - 「港ホテル」の女主人。 一日に何度も衣装替えをする。 衣装はどれも派手。 清水医師(しみず - )- 「港ホテル」の滞在客。 温厚な老紳士で、マダムの頼みで村田や備後の「撮影」中の怪我を治療し、先生と慕われる。 その正体は本物のデラ富樫(EDクレジットではデラ富樫と表記)。 愛用の銃器は。 江洞潤(えぼら じゅん)<のし上がる男> - 江洞商会会長。 天塩商会からして江洞商会を興し、数年のうちに天塩商会を脅かす存在にまでした。 デラ富樫の雇い主。 守加護市長 - 市長でありながら、天塩商会・江洞商会と裏で結びつきがある。 馬場警察署長(ばば - ) - 市長と同じく天塩商会らとは癒着関係にある。 天塩の中学時代の同級生でもある。 只野憲二(ただの けんじ) - 前作『』の登場人物。 今回はストリートミュージシャンとして姿を見せる。 映画の世界 [ ]• 映画監督 - 映画「黒い101人の女」を撮影している。 セカンド助監督<愚痴る男> - 同映画のスタッフ。 磐田の愚痴ばかり言っている。 磐田とおる(いわた - )<スターな男> - 同映画の主演俳優。 女性ファンが多い。 喪服の女 - 同映画の登場人物。 磐田演じる主人公(実際に演じるのは、スタント役の村田)を射殺する役柄。 カメ - (四代目 市川猿之助) 歌舞伎俳優。 本名は不明。 村田とは古い知り合い。 ゆべし - 映画「実録・無法地帯」の主演俳優で、芸能界の大物。 本名は不明。 脇役の演技にうるさい。 猪瀬(いのせ) - 同映画のスタッフ。 村田の面倒を見る。 ニコ<モノクロの殺し屋> - 往年の映画「暗黒街の用心棒」の主人公。 若き日の高瀬が演じていた。 小夜子(さよこ)<モノクロの女> - 往年の映画「暗黒街の用心棒」のヒロイン。 ワンチャイ・バンダラビカル -• バンビ - その他 [ ]• 、、、、、、、 ほか スタッフ [ ]• 脚本と監督:• 製作:、• 企画:、• エグゼクティブプロデューサー:• プロデューサー:重岡由美子、前田久閑、和田倉和利• ラインプロデューサー:森賢正• 音楽:(オリジナルサウンドトラック盤「ザ・マジックアワー」)• 美術:• 撮影:(J. 照明:小野晃• 録音:瀬川徹夫• 編集:• VFXプロデューサー:大屋哲男• VFXスーパーバイザー:渡部彩子• スクリプター:甲斐哲子• 衣装デザイン:宇都宮いく子• ヘアメイク:宮内三千代• 特殊メイク:• 装飾:田中宏• 俳優担当:鈴木康敬• 助監督:片島章三• 製作担当:深津智男• 挿入曲・エンディングテーマ:「」• 挿入曲:「天国生まれ」• 作詞・作曲・編曲:、歌:只野憲二()• 音楽製作:鈴木雄一()、森淳一・三石文仁(ユニバーサルミュージック)、杉山さつき()• 音楽コーディネーター:杉山葉次• 音響効果:• ギター指導:内藤謙一• 歌唱指導:• 振付:• アクションコーディネーター:• ガンエフェクト:、納富貴久男• 夕景作画:島倉二千六• 画コンテ:橋爪謙治• タイトル:竹内秀樹、南成木• VFX:、、、• 撮影協力:、、()、、()、()、下館オスカー()、、神奈川県• 予告編ナレーション:• メイキング「ザ・マジックアワーショー」ナレーション:• 特別協賛:• 制作プロダクション:• 製作:、• 配給:東宝 ソフト化 [ ] 2008年12月3日発売。 ザ・マジックアワー DVDスタンダード・エディション(1枚組)• 音声特典• オーディオコメンタリー2(監督:三谷幸喜)• ザ・マジックアワー DVDスペシャル・エディション(2枚組)• ディスク1:本編DVD(スタンダード・エディションと同様)• ディスク2:特典DVD• ザ・マジックアワーショー(メイキング番組)• 未公開シーン集(三谷幸喜によるコメンタリー収録)• キャストインタビュー集• 舞台挨拶(完成披露試写、イベント試写、初日舞台挨拶、大ヒット御礼舞台挨拶)• メイキングオブ「暗黒街の用心棒」• 三谷幸喜1分マジック• セットが組み上がるまで• 種田陽平 美術の世界• 絵コンテ集(マルチアングル仕様)• ガンエフェクト• 体操の時間• 特報・劇場予告編・TVスポット集• キャスト・スタッフプロフィール• フォトギャラリー• ロケ地MAP• ザ・メイキングアワー• スタッフクレジット• ディスク1:本編BD(音声特典はDVD版と共通)• ディスク2:特典DVD(スペシャル・エディションと共通) 脚注 [ ]• 報知新聞社. 2007年7月23日. 2008年3月6日閲覧。 [ ] 外部リンク [ ]• - (英語)• - (英語)• 1991• 1993• 1994• 1996• 1996• 1997• 1999• 1999• 2001• 2002• 2006• 2006• 2007• 2007• 2007• 2008• 2009• 2009• 2011• 2011• 2011• 2012• 2012• 2013• 2013• 2014• 2019 テレビドラマ• 1986• 1988 - 1991• 「大災難の街 東京」 1989• 1990 - 1991• 1990• 「息子帰る」 1991• 1991• 1992• 1992• 1992• 1993• 1993• 1994• 1994• 1995• 1995• 1996• 1996• 1996• 1996• 1996• 1997• 1998• 1999• 1999• 1999• 2000• 2002• 2003• 2004• 2004• 2006• 2006• 2008• 2009• 2010• 「台詞の神様」 2010• 2013• 2014• 「北別府さん、どうぞ」 2014• 2015• 2016• 2018• 2018• 2020• 2022 映画.

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『ハッピーアワー』論

ハッピーアワー 映画

映画『ハッピーアワー』を観ました。 一言で言えば、素晴らしい映画だと思います。 めちゃくちゃ面白いパワフルな作品であり、間違いなく今年の邦画ベスト級の一本です。 まさにタイトル通り、本当に「幸せな時間」を映画館で過ごすことができました。 ただですね…その一方で、気軽にオススメすることがちょっと難しい映画でもあります。 どうしてかって? 上映時間が5時間17分もあるからですよ!…正気か!?• …とはいえ、マジに5時間半ぶっ通しというわけではありません。 三部作なので途中で休憩が入りますし、もっと言えば第一部から第三部までを全て同じ日に観る必要もないわけですから…。 ただ理想を言えば、やはり劇場で「その日のうちに」一気に観ることが望ましい作品だと思います(特に第三部は、心地よい疲労感に包まれながら観るのにぴったり)。 第一部を見てしまえば必ず続きが見たくなるはずなので、思い切ってチケットもまとめて3枚買っちゃいましょう。 ちょっと安くなるし…。 何よりこの「5時間半」という上映時間、私は全く「長い」とは感じませんでした。 固唾を飲んで登場人物たちの運命を見守っているうちに、5時間半なんてあっという間に過ぎ去ってしまい、もっとずっと見ていたい、終わらないでほしい、とさえ感じました。 これがどれほど異様なことか、おわかりいただけるでしょうか…(2時間でも「はよ終われ」と思っちゃう映画だって沢山あるというのに…)。 というか、何ならもう一回観たいです。 やばくないですか。 監督は濱口竜介。 映画学校の生徒を起用した大作『親密さ』、7時間越えの東北記録映画三部作(『なみのおと』『なみのこえ』『うたうひと』)、主演の『不気味なものの肌に触れる』などの作品を撮ってきた監督です。 不勉強にして今回が初見なのですが、驚くような長尺や、アマチュア俳優の演技を巧みに生かしているという点で、本作『ハッピーアワー』は濱口監督の集大成的な映画になっているのだと思います(たぶん)。 『ハッピーアワー』の主人公は4人組の女性です。 みな30代後半で、それぞれ性格も立場も違いますが、不思議な友情で結ばれています。 そんな彼女たちの関係性を軸にして物語は進んでいき、5時間半の大部分は、この4人がお互いに話し合ったり、他の誰かと会話したりすることで過ぎていきます。 「面白いのか、それは…?」と思うかもしれませんが、「ものすごく面白いです」としか答えようがないんですよね、これが…。 まず第一部、4人の女性が山の斜面をロープウェイで登っていくところから映画は始まります。 美しい音楽と綺麗な自然を背景に、シンメトリーな構図で座席に並ぶ4人の姿からは、調和のとれた幸福さを感じる一方で、謎めいた不穏さを読み取ることもできます。 実際、パッと画面が切り替わると、さっきまで穏やかだった天気が土砂降りになっている。 雨で何ひとつ景色が見えない中、展望台の屋根の下で4人は(表面的には)楽しそうに会話をしています。 この冒頭のシーンからして、すでに非常にスリリングなんですよね。 お弁当の中身だの、次の予定合わせだの、会話自体はごくありふれた他愛もないものです。 キャラクターの紹介もかねていて、会話を聞いているうちにだんだん4人の性格と関係性が浮かび上がってくるようになっている。 明るい性格の看護師「あかり」、おとなしい主婦の「桜子」、知的な「芙美(ふみ)」、気さくだが陰のある「純」…。 この4人が楽しげに話しているのですが、彼女たちが何気なく発する言葉の端々から、すでにどこか不穏な空気が生まれ始めています。 表面的には平穏な4人の関係性は、いつか「土砂降り」のような急転直下を迎えるのではないか…。 そうした「兆し」は、物語が進むにつれていっそう浮き彫りになっていきます。 たとえば第一部の中盤に出てくる、鵜飼という怪しげなアーティストによる、「重心」をテーマにしたワークショップの場面です。 このシークエンスは非常に大胆で、なんとこのワークショップが丸ごと映画に組み込まれているんですね。 観客は4人の主人公と一緒に、この怪しげなワークショップに最初から最後まで参加することになる。 しかし不思議と退屈さはなく、「一体このワークショップ(というかこの映画)はどういう方向に転んでいくんだ…」とハラハラしながらスクリーンを見守ることになります。 そしてワークショップ終了後の「飲み会」の場面が、「会話劇」として圧巻の面白さでした。 話している内容自体はありふれたことなのに、とにかく異様な緊迫感に満ちている。 こちらも最初は穏やかな雰囲気で進行するんですが、ちょっとした話の流れや行き違いから、それぞれの笑顔の裏に隠されたものが剥き出しになっていく。 その過程がたまらなくスリリングです。 鵜飼の発言に怒ったあかりがバンッと机を叩く場面とか、バカっぽい感じの若者が予想外の過去を告白するくだりとか、誰かが何かを発言するたびに場の空気がガラッと変わっていき、目を離せません。 さらにじわじわと緊張感が高まっていく「飲み会」のクライマックスで、ある衝撃の事実が明らかになり、主人公4人の関係に決定的な亀裂が入ることになります。 そこから事態は思いもよらぬ方向に転がっていき、主人公たちは「とある場所」に集うこととなり、「第二部」に続く…!という展開になるわけです。 ここまで見てしまったら、「第二部は別にいいかな~」とか言って帰ることは不可能だと思います。 めちゃくちゃ続きが気になってしまうことでしょう。 第二部以降も語りたいところなんですが、ここからは何を語ってもネタバレになってしまう気がするので、この辺で一旦やめておこうかな…。 なるべくまっさらな気持ちで見て欲しいし、見始めたらもう夢中になって見ちゃう映画だと思いますので。 (第二部ではラストのフェリーの場面が、第三部ではあかりが怪しげなバーでとある女の子と話す場面が、それぞれ最高に素晴らしかった、とだけ言っておきます!)• ただまぁ、本来ならこの『ハッピーアワー』、私のような映画ばっかり見てる若造ではなく、もっとリアルの男女関係やら仕事やらで苦しんだりすり減ったり、そういう経験を重ねてきた大人が見るのにふさわしい映画なんだろうな~、とも思うんですよね。 それこそ30代後半〜40代の女性とか、同年代くらいの男性とかに見てもらえるのがベストなのかなと…。 でもやっぱり時間・場所・料金といった鑑賞のハードルがかなり高い作品でもあるので、なかなかそういうドンピシャな層には届きづらい、という課題は送り手も抱えてるんだろうな…とか考えちゃいます。 (女性4人組で大幅割引、なんてサービスもやってるみたい。 とはいえ「私にふさわしい作品ではない」とか言ってたら映画なんて見られないですからね。 それに、リアルの自分に深く関わりすぎない、ある意味では「他人事」だからこそ、物語の抽象性が高まって、むしろ我が事のように感情移入して見られる…という側面だってあると思います。 (時間が経ってから「あの時みたアレはああいうことだったのか…」と思い出すことだってあるでしょうし。 そういう意味で、「ドンピシャ」な層はもちろん観たほうがいいですが、私のような「ドンピシャ以外」な層にも強くお勧めできる、普遍的な魅力とリアリティ、そしてサスペンスを兼ね備えた、の作品だと思います。 ハッとするような美しいショットや、考察に値するようなセリフがいくつもあって、いわゆる「芸術的」な映画としての読み解きだってもちろん可能なんでしょうが、それ以上に、一本のエンタメ作品としてスッゴイ面白かったです。 見ている間、ずっと幸せでした。 この一言に尽きますね。 ホント騙されたと思って、「第一部だけでも見てみっか…」くらいの軽いノリで劇場に行ってみてはいかがでしょうか(たぶん全部見る羽目になるだろうけど…)。 年末年始にまとまった時間がとれそうで、かつ「なんでもいいから圧倒的な映画体験がしたい」という方に、迷わずこの『ハッピーアワー』をお勧めいたします。 ちょっと明らかに私の手に余る映画であり、(いつも以上に)ちゃんと語れていないのですが、ご容赦くださいませ…。 感想「第一部」ってことで…。 また思いついたら何か書こうと思います。 ではこの辺で。 numagasa.

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ハッピーアワー : 作品情報

ハッピーアワー 映画

解説 演技経験のない4人の女性を主演に、ごく普通の30代後半の女性たちが抱える不安や悩みを、総時間317分の緊迫感あふれるドラマとして描いた。 映画学校の生徒たちを起用した4時間を超える大作「親密さ」や、東北記録映画3部作(「なみのおと」「なみのこえ」「うたうひと」)など挑戦的な作品作りを続ける濱口竜介監督が手がけ、スイスの第68回ロカルノ国際映画祭で、主演4人が最優秀女優賞を受賞した。 30代も後半を迎えた、あかり、桜子、芙美、純の4人は、なんでも話せる親友同士だと思っていた。 しかし、純が1年にわたる離婚協議を隠していたことが発覚。 そのことで動揺した4人は、つかの間の慰めにと有馬温泉へ旅行にでかけ、楽しい時間を過ごすが……。 2015年製作/317分/日本 配給:神戸ワークショップシネマプロジェクト スタッフ・キャスト 静かな映画、なのに監督さん、描きにくいもの、言葉になりにくいものをたくさん詰め込んで、5時間の時間量で描ききってやろうと、力技です。 友人、親子、夫婦といえども、心を素っ裸でさらけ出せるほど鈍くない。 さらけたところで理解しあえる保証もない。 違うとみんな揺らぎます。 淡々としてますが、ほんとは怒濤の嵐が吹き荒れている。 でも決して表には出さず。 静けさ、緊張感。 本音を探り合い、答え合わせするのは疲れる。 ガッカリすることに怯えて一人、じっと耐えています。 男たちは、自分とすら向き合わない。 自分の気持ちを理解する、という発想すら封印。 向き合うと、淡々と進めていけなくなるからね。 万が一にも弱さに気付いたら、大変だ。 キャパオーバーで、精神が壊れ、日常が壊れかねないものね。 見ざる・言わざる・聞かざる、というのが日本では先人の教え。 器が小さいなら、最初から入れるな。 先人は、厳しいですね。 登場人物の一人の妹が「兄貴は、空っぽ、というのがバレないようにしてるんじゃないですかね」と評していた。 リアリティあります。 でも空っぽだから出来る役割を果たしているようです。 時に限界超えて、マグマが噴き出します。 ドロドロと空っぽ、どちらがマシか。 私もわかりません。 どう生きていけばよいか、正解は簡単にはわからない。 わかった人がいても、その人の正解が、自分の正解かわからない。 やっと見つけたと思っても、永遠の正解でもない。 一瞬ですね、ハッピーアワーは。 ですが、みんな、意外とそれぞれに根は強い。 そして冷たい訳でもない。 お互い心配。 気にしてる、良くも悪くも。 で、それがお節介や押し付けになっていないか、またチェックし合うのですが。 気遣いは、「気にしぃ」となり、もう無限ループ。 サジ加減はそう上手くはできない。 近付いたり、離れたりしながら、流れていく。 コウヘイさんという、じゅんさんの夫、この人だけは私、本当に怖い。 何が怖いって、離婚を望むじゅんさんに対し、冷静に悪意なく、「理解出来るまでは諦めない」精神で追いかけ回し、そこに研究者魂を発揮するところです。 初めて恋したのですかね... 一生をかける気ですね、おい、それ愛じゃないよ。 完全なストーカー行為、相手の自由を侵害してるぞ。 頭良くて、小説の読解力も高いのに、コウヘイさん何故わからぬ。 飽くなき探究心。 理解できれば、対象を手中にできるという達成意欲と向上心か。 「こうしかできない。 」 とコウヘイさん。 まあ人間ってそういうものかもしれませんね。 その方が楽で、ハッピー。 一人よがりですが。 他の登場人物も「こうしかできない」症候群。 一人のハッピーアワーを、誰かとのハッピーアワーにしようと、実は健気に努力して。 そして上手くいかず、もがいた挙句、諦めて。 でもまた信じようとして。 愚かかもしれませんが、絶望しないことだけが、生きるには必要。 ハッピーアワーの夕焼けは、一人で見ても充分美しい。 なのに誰かと見れたらもっと美しいかも、とつい想像して自分で寂しさの種を蒔く。 でもまたやがて、そこも抜けて、もう一度夕焼けの美しさに気付く。 幸せにも正解がないのでしょうね。 上映時間5時間17分、やはり映画館へ行くのに少し怯んだのは事実。 しかし冒頭からの素晴らしいシーンに引き込まれてしまい、ただただこの映画を観ている時間がこのままずっと続いてほしいと思うようになりました。 でもプロの俳優さんではなくほぼ素人さんらしい。 演技経験不問でワークショップに応募された人たちから選考を経て17名の方たちからスタートしたとの事。 しかし演者と役がぴったりと重なっているかの様なこのリアリティー感は何なんだろうと感ぜずにはいられません。 映画の「演技」って何なんだろうと、改めて考えた時、役者はその役に恰もすっぽりと入り込み、観る人に如何にリアリティーを感じさせるか、という事になるのかも知れません。 プロの俳優は磨き抜かれた演技で様々な役柄をその役に成りきり、役作りをします。 種々雑多な役を私達の前にその人に成りきったかのように演じます。 その演じることの集積の結果として映画はフィクションであるにもかかわらず、私達に恰も「本当」のことであるかの様に説得性を持ちます。 役者が「役者であること」の必然性がここにあるかと思われますが、その演じることの方法を、ラジカルに覆してしまったのが「ハッピーアワー」では、と思ってしまいます。 ほとんど演技経験のない人を集め、プロの役者とは次元の異なった演技の付け方《一例:シナリオの読み合わせの際、抑揚も付けず感情移入もせず棒読みを繰返しながら台詞を覚えていく》によって次元の異なったリアリティーを私達の前に差し出されたこの映画は、奇蹟としかいいようのない衝撃でした。 冒頭三十才代後半の女性四名がケーブルカーに揃って横並びに座り摩耶山へと登って行くシーン。 観客である私達も彼女らと共に誘われるかのように、山上の映画という名の異空間の世界へと運ばれる。 晴れわたっていたのに、頂上は白い霧雨に包まれ、期待していた眺望は望むべくも無い。 彼女らは雨を凌ぐ東や風の休憩所で手作り弁当を前にたわいのない話に耽っている。 しかし周りは濃霧に閉ざされ、この世から何か孤絶されたような不安な不穏なものに纏わり憑かれたかのように予感させられる。 そしてケーブルカーで降りて行く彼女らを待っているのはどのような世界なのだろう。 四名の主人公の各々の人生が語られ始め、徐々に日常から非日常への転変を、「省略」という映画技法を敢えて駆使ぜず、たゆたゆ如くゆっくりと一人ひとり追っていく。 ということで5時間17分になっているのでしょう。 最後にお願い! 長尺ものですがどうかもっと上映して下さい。 関西では神戸元町映画館で昨年12月と今年4月、京都の立誠シネマで2月に上映されただけです。 それ以外の館主さん、宜しくお願いします。

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