マスク ブランクス。 HOYA株式会社

フォトマスク事業

マスク ブランクス

最も大きな課題となっていた、光源の出力不足によるスループットの低さについては、実際に露光装置を手がけるASML(オランダ)が時間あたり125枚以上を達成した(注:18年2月に開催されたSPIE Advanced Lithographyでは140枚に向上したとアナウンス)。 ここまでEUVの導入を急ぐのは、やはりプロセスコストの上昇が大きく影響する。 現行技術のArF液浸露光ではマルチプルパターニング(多重露光)など、いわゆる「足し算」を行うことで微細パターンを形成していた。 しかし、コストの上昇が大きな問題となっており、これをいかに減らしていくかが求められていた。 TSMCは18年から最先端の量産プロセスが7nmに突入する。 EUVを使わない7nmはすでに17年4~6月期からリスク生産を開始しており、18年初頭から量産に移行する。 「世界で唯一」の装置を製品化したレーザーテック EUVリソが量産工程に導入されることで、関連する装置・材料メーカーの業績拡大が期待される。 まず当然のことながら最も影響を受けるのは露光装置だ。 EUVに関してはASMLが独占的な地位を確保しており、18年以降、EUV露光装置の出荷台数は大きく増える見通し。 同社は17年第4四半期(10~12月)にEUV露光装置を新たに10台受注しており、これにより17年12月末の受注残台数は過去最高の28台まで増加した。 ちなみに18年は通年で22台の出荷を計画している。 ただ、海外企業ばかりではない。 露光装置はASMLが独占するものの、露光工程で「原版」の役割を担うマスク/ブランクス分野において、日系企業のポジションは総じて高い。 そのうちレーザーテックは、EUVマスクブランクス向け欠陥検査装置を手がけており、EUV向けに事業拡大が期待される企業の1社だ。 マスクブランクスとは、半導体露光工程で「原版」の役目を担うフォトマスクの母材。 パターンを形成してフォトマスクとして仕上げる前の欠陥検査は非常に重要だが、これまでEUV用マスクブランクスの欠陥を検出する装置が事実上なく、大きな課題になっていた。 これに対し、レーザーテックは17年に世界で唯一EUV光源を使って、ブランクスの欠陥検査を行える装置「ABICS」を製品化した。 すでに同社はABICSを2台受注しているほか、17年9月に半導体関連で約160億円の大型受注を獲得したと発表。 「半導体関連」ということ以外、詳細は一切明らかにされていないが、このなかにマスクブランクス検査装置をはじめとするEUV関連装置が含まれている可能性も十分にありそうだ。 同社の年間売上高は210億円(18年6月期予想)であることを考えると、この受注高が持つ意味は非常に大きいことがわかる。 HOYAがブランクス大手、旭硝子も事業拡大に意欲 また、このマスクブランクス検査装置を使って、実際にマスクブランクスを供給する企業も日系メーカーで構成されている。 筆頭はHOYAであり、半導体用マスクブランクス事業の17年度第3四半期(17年4~12月)売上高は前年同期比8%増を達成。 うち、EUV用ブランクスが占める割合は15%程度であり、EUV用に限れば30%以上の伸びを記録している。 また、旭硝子もEUV露光用フォトマスクブランクスの供給体制を、グループ会社であるAGCエレクトロニクスで18年から大幅に増強することを決定。 生産能力は明らかにされていないが、18年に売上高ベースで17年比倍増させるべく能力を増強。 20年に一連の設備投資が完了する見込みで、20年時点での売上高は17年比で8倍まで拡大させていきたい考えだ。 このほかにも、マスクをコンタミネーション(ゴミ)から守る保護膜の役割を担うペリクルなどもあり、ここも日系優位の市場となっている。 EUVが量産工程で適用され、実際に稼働すれば、今後は装置だけでなく、材料分野にも影響が及ぶことになる。 同分野ではフォトレジストなどへの影響が見込まれており、EUV用レジストでは東京応化工業や信越化学工業が顧客からの認定取得で他社をリードする。 本格導入が期待されるEUVだが、「実際の現場で思ったようなスループットが出ていない」といった声も聞こえてくる。 (稲葉雅巳) 電子デバイス産業新聞 副編集長 稲葉 雅巳 参考記事.

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SKCが半導体ブランクマスクを年内量産へ

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次世代半導体製造プロセスの部材開発に着手 ビッグデータ、AI、高速データ通信、VR…今、産業界に「100年に一度」と言われる技術革新の波が起きようとしています。 この大変革の隠れた主役ともいうべきものが、LSIや超LSIなどの半導体チップです。 計算処理の高速化、データの大容量化、高集積化によって電子機器はより高機能に、より小型になり、その流れは強まりこそすれ弱まることはありません。 こうした半導体チップの進化とは、半導体回路パターンの微細化にほかなりません。 一般に、半導体回路パターンの形成には光リソグラフィ技術が用いられます。 これは、フォトマスクと呼ばれるガラス基板に描画された回路パターンを、露光装置を介してシリコンウエハー上に転写する技術です。 その線幅は20nm(ナノメートル、1nm=10億分の1m)が理論的な限界値とされ、より微細な回路パターンを形成するためには、次世代半導体製造プロセスが必要となります。 それがEUV(極端紫外線)露光技術です。 マスクブランクスとは、低膨張ガラス基板の表面に複数の組成からなる膜を積層したフォトマスクの原版で、EUV露光技術の中核をなす最も重要な部材です。 AGCは、ガラス材料から研磨、成膜までの技術を垂直統合した世界で唯一のマスクブランクス・メーカーとなることを目標に設定しました。 要求精度は従来の10分の1のレベルに さっそく、セマテック等が設立したマスクブランクス開発センターに研究員を送り込んで共同研究を行うとともに、社内でも独自プロセスの開発に向けたプロジェクトが立ち上がりました。 「まったくゼロからのスタートであり、しかも要求水準が非常に高いので、できるかどうかわかりませんでした。 しかし、AGCにとって大きなチャンスであり、一技術者としても挑戦しがいのある面白いテーマでしたので、全力で取り組むことにしました」と語るのは、米国での研究を経てプロジェクトの牽引役を務めてきた研究員です。 では、求められる水準とはどれほど厳しいものなのか。 ブランクスのサイズは約15cm(6インチ)。 その表面の平坦度を150mの野球グランドに当てはめると、許容される表面の凹凸は13. 5ミクロン以下となります。 さらに、スギ花粉ほどの大きさの異物が数個以下でなければなりません。 露光装置で用いられる光源の波長が193nmから13. 5nmになったため、要求される平坦度も欠点も、一気に10分の1の水準になったのです。

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AGCのエレクトロニクス | 研究開発 | AGC

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[SKC、半導体工程の核心素材「ブランクマスク」ハイエンド級の国産化に拍車] SKCが半導体露光工程の核心素材に使われる「ブランクマスク」ハイエンド級製品の国産化に乗り出した。 ブランクマスクは半導体ウェハーに電子回路パターンを刻む時に使われる核心素材で、このうち、ハイエンド級ブランクマスクは輸入に依存してきた。 SKCは最近、忠清南道天安 チョンアン のハイエンド級ブランクマスク工場で、顧客会社認証用の試作品の生産を本格化した。 約430億ウォンを投資し、昨年4月に工場建設に着手したSKCは昨年12月に完工し、量産の準備をしてきた。 顧客会社の認証を経て、早ければ今年、商業化に乗り出すのが目標だ。 ブランクマスクは半導体ウェハーに回路を刻む時に使うフォトマスクの原材料だ。 クォーツの上に金属膜と感光膜を塗布して作る。 これに回路パターンを形状化すれば、フォトマスクになる。 フィルムで言えば、撮影前のフィルムがブランクマスク、撮影後のフィルムがフォトマスクだ。 ブランクマスクの市場規模は毎年拡大している。 半導体メーカーが積極的に増設に乗り出し、需要が増えていて、工程が微細化され、工程別の使用量が増加したためだ。 参入障壁が高いほうであるからだ。 韓国も半導体製造に必要なハイエンド級ブランクマスクの大半を輸入に依存している。 SKCはこれまで培ってきた技術ノウハウを基に、事業に進出した。 ブランクマスクは金属膜と感光膜をナノメートル単位の薄い厚さでクォーツに塗布しなければならない。 ハイエンド級はもっと薄く、数回均一に塗布しなければならない。 SKCはこれに必要な真空蒸着 sputtering 技術と経験を持っており、招待政務陣管理の経験がある。 SKCの関係者は"数年間、BM革新を進めてきたSKCは1段階の革新を終え、半導体、モビリティ、エコ、ディスプレイ事業を中心に2段階のBM革新を推進している"とし、"天安に設けたSKCの半導体素材クラスターを中心に、半導体事業を高度化し、国産化率を高めるために努力する"と述べた。

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